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ベースの製作 1 [Naboo StarFighter 製作記]

ちょっと空いてしまいましたが、ベースの製作です(^_^*)

今回はシードのメインハンガーの内部を作ろうと思いました。
劇中で見ると、恐ろしく巨大な格納庫ですよね(^_^;)
それを全部作ったらとても持ち運べないし、製作期間が1ヶ月ちょっとですので、とても間に合いません(>_<)
当然、一部分のみ製作する事になりますが、新幹線で持ち運べるサイズとなると、B4程度が限界です。
ベースのサイズ決定.jpg
完成したファイターがピッタリ納まるサイズに印刷した図面を用意して、B4サイズにカットしました。
格納庫の巨大さを表現するためには、壁の面積よりも床の面積を広く取った方が効果的です。
ファイターのしっぽギリギリまで壁を奥に配置して、床の面積を多くレイアウトしました。
それでも、B4サイズには収まらず、後ろに3センチ延長して床の広さを優先しています(^_^;)
格納庫は、横に3機×縦に3機、合計9機格納できるハンガーが4ブロックあるのですが、今回製作するのは横2機×縦2機と、本当に一部分のみとなりました。
でも、ハンガーが増えれば小物も増えますので、限られた製作期間に収めるためにも仕方ありませんね。

ここから必要な工程をリストアップして、製作スケジュールを立てます(^^♪
計画を立てて置かないと、好きな部分ばかり作り込んでしまい、他の部分がやっつけ作業になってしまうので、全体の完成度が落ちてしまうのです(+_+)
出来るだけ予定通りに製作して行きますが、もし遅れてしまったら取り敢えずその部分を形にして、次の工程へ進む勇気が必要になります。
大抵は遅れてしまい、やりたかった工作が出来ないんですよね(-_-;)←今回もいっぱいあった

さて、まずは壁や床を大まかに形にしてしまいます。
床はサイズが決まっているので、高さが決まればプラ板の箱組みですぐに形になりました。
奥と左側の壁は、簡単な図面を書いて具体的な寸法を出します。
壁の図面.jpg
この時点で立体化した時の様子が見えてきますので、壁の高さやディテールを検討します(^^♪
プラ板をどう組み合わせて補強して行くのか、どんな加工をして立体化する必要があるのか具体的にわかってきます。

形と寸法が決まってしまえば、後はプラ板を組み立てるのみですな(^^♪
左の壁を製作.jpg
プラ板の厚みに注意しながら切り出し、寸法通りに仕上げてしまいます。
これは左の壁ですが、最初から細かいディテールはまだ付けないで、基本的な形として立体化します。
実際に立体化すると、図面ではわからない見た目の印象の違いがある時がありますので、まずは基本的な形でチェックして工作の無駄を省くわけですね(^_^*)

同様に奥の壁や柱も、基本的な形を出して全体の様子をチェックします。
大まかな立体化.jpg
奥の壁には円形にくぼんだ部分がありますが、ここはプラ板を曲げながら強制的に接着しました。
そのため、接着する部分を4箇所作り、ゆがみ無く半円が出来るように骨組みを作っています。
サークルカッターで円をくりぬいて、中央をカットする事で効率よく半円のくぼみを持った骨組みを切り出しています(^^♪
ちなみにこの時点では、ズラリと並ぶメカを電飾するつもりだったので、透明プラ板を貼り付けています(スケジュールの遅れから断念)
柱も箱組みして並べてみて、色々な角度から見た感じとか、各構造体の位置関係をチェックして置きます。

おおまかなディテールが決まったら、細部を装飾して行きます(^^♪
まずは複雑な形状をしている柱から着手しましたが、ここでも図面を書いて製作方法と寸法を出します。
柱の図面.jpg
図面の段階でどんな材料をどう組み合わせるのか、分解図を起こします(^_^*)
特に、どこに厚さ何ミリのプラ板を使うのかがカギとなってきます。
柱の基部はとても複雑な形をしているので、いきなり製作に入っても失敗するのが目に見えています。
実際、こんなに検討しても作ってみたら印象が違っていたりして、3回程作りなおしています(+_+)
図面を書かなかったら、もっと失敗していたでしょう。
柱の装飾.jpg
柱の基部は、このような順で製作して行きました。
A 基本的な凹凸を柱に追加した後、まずは三角プラ棒を貼り付けます。
  横の部分も三角なので、直角方向にも三角プラ棒を貼り付けました。
B それから横のはみ出した部分をカット・成型して、三角部分を作りました。
C その下は半円のディテールがありますので、同様の方法で追加しています。
D 更にプラ板を重ねてやっと形になりました。
  このディテールが裏にもある上に、柱は3本ありますから、6回も同じ工作をしなくては
  なりません(-_-;)
やっと仕上がっても、並べてみたらボリュームが足りなかったり形に不満があって、結局3回程作りなおしになりました(>_<)
正直辛かったのですが、ここを制覇すればあとは単純な形ばかりですので、踏ん張り所です(^_^;)

柱の根元には、お寺にあるような丸みのある飾りの付いた小さな柱が四隅にあります。
全部で23本必要でしたが、これはプラ棒から削り出しました。
23本削り出し.jpg
計算では6ミリの太さが最適だったのですが、5ミリまでしか売っていないのですね(+_+)
サイズが小さくなってしまいますが、仕方無く5ミリのプラ棒を使用しました。
電気ドリル(回転速度が調節できるもの)に咥えさせ、回転させながらこけし作りの要領で削り出します。
カッターの刃先や彫刻刀、精密ドライバー等を当てて削り出す手作り作業です(^_^;)
形が不揃いになってしまいましたが、同じ様なものを選んで配置すれば見た目にはわからないと思います。
23本削り出しましたが、これだけで半日の製作時間を持って行かれました(-_-;)

柱の中位置に付く四角もプラ板の箱組みです。
柱の突起.jpg
軽く考えていた突起物ですが、意外と複雑な形をしています。
この上に2本のパイプが繋がり、くぼみにはメカが詰まるので、柱の印象に大きく影響する部分です。
このような突起物は、水平・垂直がしっかり取れていないと目立ちますので、いい加減に作れません。
柱の垂直だって、頂上で2ミリズレていただけで人間の目には判ってしまいます(-_-;)
人工的な建造物をスクラッチする場合は、水平と垂直をキッチリ出して置く事が大事なんですね。

左の壁にもディテールを追加しました。
左の壁にも装飾.jpg
こちらはほとんどが石積みなので、ディテールも少ないです。
矢印部分は平面ですので、プラ板を切り出すよりも組み合わせて合わせ目を消す方が、ずっと早く綺麗に仕上がります(^^♪

ある程度ディテールが仕上がってきましたので、石積みの様子をスジ彫りで表現して行きます。
石積みをスジ彫り.jpg
半円状の部分はくぼんでいますので、定規等のガイドが使えません(+_+)
骨組みをサークルカッターで切り出した時の円を使って、水平方向のスジ彫りを引きました。
石の積まれ方ですが、映像をよーく見るととても複雑に組み合わされています。
単純に交互にずらしただけでは無いので、ガイドに目盛りを振って縦方向の筋彫りをマーキングしました。

この複雑な積まれ方によって、単調にならない効果が出てくれて、スジ彫りだけだっちゅーのに石らしい外観が出来ました(^^♪
複雑な積まれ方.jpg
中世のお城みたいなイメージですね(^_^*)
他の部分は平面が多いので、普通に定規を使ってスジ彫りしています。
ちょっとズレてしまった部分もありますが、運良く柱の影になってくれて目立ちません(^^♪らっきー

これで床と壁がほぼ形になりました。
スジ彫り終了.jpg
だいぶ劇中の様子に近づいた様に思いますヽ(^。^)ノ
まだまだパーツが足りませんけど、劇中のロイヤルな雰囲気が出てくれたと思いますので満足です(^_^*)
今回の作例は、とにかく同じものが大量に必要だったので、おなじ工作が何度も続くイバラの道でした(+_+)

さて、ここからは細部のディテールを追加して行くわけですが、マズは扉から製作してみました。
図面を起こしまーす。
扉の図面.jpg
汚い図面で恥ずかしいのですが、こんな図面でもちゃんと製作できます(^_^*)
パソコンで描けばもっと綺麗に仕上がるのでしょうが、製作途中でも変更が出て書き足したり消したりするので、手書きの方がやりやすいんです。
ボクだけのブループリントって感じ(^_^*)←ちょっとカッコイイと思っている

図面に添ってプラ板を組み合わせて行きます。
扉を箱組み.jpg
外枠は石っぽくしてみたかったので、2ミリのプラボードを使ってザラザラ仕上げにしました。
これはプラ板とは違ってスチレンボードに近く、ちょっと値段が安いので床などの大面積に良く使っています。
扉の外枠は電飾したいので、予め開口したプラ板で箱組みしました。
扉ですが、自作する事になって初めて観察すると、意外と複雑な形をしていて苦労しました(+_+)
2枚のくりぬいたプラ板を重ね合わせてデコボコを表現しています。
シンメトリーなものはちょっとの誤差でも目立つので、慎重に切り出しています。
扉の外観完成.jpg
壁にはめ込んでみると、わりといい感じ~♪(ローラ口調で)
実は縦の寸法をミスってしまい、実物はもうちょっと縦に長いはずです(^_^*)
ちなみに当初の予定では、この扉は開いている状態で製作する予定で、ダースモールが現れる奥の廊下も作る予定でした。
でも、この時は作業工程に遅れがでてしまったため、奥の廊下を作る時間が無くなってしまったので、閉まっている状態にしてとりあえず形にしています。
先に書いた通り、ここで足踏みしてしまうと他の部分が追い込み作業になってしまうので、このようにスケジュールを優先させる決断が必要になってきます(-_-;)
自分の好きなものを作っている場合と、作例として依頼を受けて製作している場合では、作業の進め方に大きな違いが出てしまうんですね。

扉の電飾の様子です。
扉の電飾.jpg
A 透明プラ板をマスキングしてブラックで遮光しました。
  裏から模様を書いて、0.3ミリのプラ板を貼り付け、光を柔らかく拡散させています。
開口した穴の周辺をプラ板で箱組して、内側にアルミテープを貼ってあります。
横からLEDを取り付け、1本のCRDで3本の白色LEDをドライブしました。
この後、LEDのおしりはパテで包んで遮光しています。
扉の点灯.jpg
発光させてみると、ナカナカ良い雰囲気に仕上がってくれました(^^♪
光っている部分は小さいのですが、ジオラマ全体からすると巨大な扉であるため、この程度の発光面積で充分です(^_^;)

と、随分と長文になってきました。
この辺りで一度区切らせていただきますm(__)m
次回もベース製作の続きとなりますが、よろしくお願いしますヽ(^。^)ノ
っていうか、早くしないと来月号が発売されちゃいますね(^_^*)

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コメント(16) 

コメント 16

toshi

MG誌、食い入るように拝見しております。私もナブースターファイターの製作始めましたので、色々参考にさせていただきます。
by toshi (2012-03-06 14:27) 

chandler2001

ジオラマとかベースとかっていうレベルじゃなく、もはや建築模型ですね!
すごい!
by chandler2001 (2012-03-06 19:20) 

SOL

ジオラマ製作の記事はとても興味があるので勉強になります。

最近は模型単体よりもジオラマとセットで製作したいんで、どろぼうひげさんやヤタさんの作られる模型に非常に魅力を感じてます。

難しいんですが、完成した時の感動と世界感が快感です。
これからも積極的にTRYしていきたいと思ってます。

しかしこの作品!短期間でこのクオリティは凄いです!!
わたしもこのレベルが製作できるよう頑張ります!!



by SOL (2012-03-06 20:42) 

ピコ

凄いです・・・締め切りのあるモデリングでこれだけの作品を製作されるんだもんなぁ^^;

そして手元のモデグラ誌と見比べる事で、更に記事が面白く感じられます^^
by ピコ (2012-03-06 22:39) 

ぴろんちょ

プラ板工作、美しいっス!!!
by ぴろんちょ (2012-03-06 23:15) 

フクイ

とても参考になる記事です!!
今更ですがやはりプラ版工作が基本で、いかに正確にできるかが重要だなぁと痛感しています。
雑誌ではここまで丁寧に解説は不可能なんでとてもありがたいです。

ところで半円の凹みのスジボリは効率を考えたら先にスジボリしてから貼り込んだ方が楽そうですが、全体のイメージを見る為に先に貼ったのですか?
それともスジボリしてから曲げて貼ると割れる可能性が高いからですかね?
いや、凹みのスジボリって僕は絶対にやりたくない作業のひとつなんで気になっちゃって(笑



by フクイ (2012-03-07 01:05) 

ちょうぎ

プラ板の箱組みってやつが苦手な私にはため息が出るような工作ですねぇ
あと、1枚目の写真の図面、ジョー・ジョンストンの「帝国の逆襲」スケッチブックのタッチっぽいですね!(もしかして意識してました?^^)
by ちょうぎ (2012-03-07 01:10) 

コクイ

凄い!

そして美しい!

拝見していて鳥肌立ちました・・・!


by コクイ (2012-03-07 16:45) 

どろぼうひげ

toshi さん、こんばんは(^^♪
お買い上げ、ありがとうございますm(__)m
ナブーファイターはとっても良いキットですので、楽しんで製作して下さいヽ(^。^)ノ
ボクの記事が参考になるかはわかりませんけど(>_<)

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:18) 

どろぼうひげ

chandler2001 さん、こんばんは(^^♪
劇中のシーンを再現したくて製作してみましたけど、もっと巨大な格納庫であることを表現できなくて残念です(-_-;)
確かに建築模型みたいですよね(^_^*)

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:20) 

どろぼうひげ

SOL さん、こんばんは(^^♪
ボクもジオラマというか、ベースとセットで製作するのが基本スタイルになってきました(^_^*)
キット単体よりも表現力が広がりますけど、その分手間も増えますね(+_+)
そのかわり、完成した時の喜びも大きいと思いますので、ボクは当面このスタイルで行こうと思っています(^^♪

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:25) 

どろぼうひげ

ピコ さん、こんばんは(^^♪
作例の場合は大抵時間が無くて、やりたいこと全てを盛り込むのは難しいです(+_+)
誌面では伝えられなかった事も、この製作記で補完して行きたいと思いますので、MGをお手元に楽しんでくださいね(^^♪

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:28) 

どろぼうひげ

ぴろんちょ さん、こんばんは(^^♪
ありがとうございますm(__)m
プラ板だけの状態に「萌え」を感じるのはボクだけ?(^_^*)

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:29) 

どろぼうひげ

フクイ さん、こんばんは(^^♪
プラ板工作は全て自分の手で作っている感覚になるので、結構好きですね(^_^*)
締め切りがあっても楽しく製作できたので、こちらで伝えられたら良いなーと思います(^^♪
へこみ部分のスジ彫りを後にしたのは、おっしゃる通り0.4ミリ厚のプラ板を使っているので曲げる時に折れてしまうからです。
後でスジ彫りするのは大変ですが、綺麗な曲面を出したかったので後から彫りました(^_^;)
…しかし、そこまで読むなんて、スルドイなぁ(;一_一)

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:34) 

どろぼうひげ

ちょうぎ さん、こんばんは(^^♪
箱組みは大きめに切り出して組み立て、後から不要部分をカットする方法ですとストレス無く作れますよ(^_^*)
画像の図面はボクが描いたものではありません(^_^*)
書籍からスキャンして、スケール調整して印刷したものです(^^♪

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:39) 

どろぼうひげ

コクイ さん、こんばんは(^^♪
ありがとうございますm(__)m
スッキリした建造物を作るのも楽しかったですヽ(^。^)ノ
美しいなんて、そんなっ(^_^*)ポッ←キミじゃないよ

by どろぼうひげ (2012-03-07 20:43) 

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