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PICの導入 [フジミ SPINNER 製作記]

パトランプの再現に、PICを導入しました。

スピナーには、ルーフに14個のパトランプが光っています。
下面にも点滅しているランプが6個あり、合計で20個のLEDが点滅している事になります(-_-;)
これらのLEDひとつひとつに、点滅回路を作るのはものすごく大変な作業ですね。
故障も多くなりますし、消費電力もバカになりません。

そこで、今回はPICマイコンを使ってみる事にしました。
PIC(ピックと読みます)とは、ワンチップの中にCPU・メモリ・I/Oが納まっており、プログラム次第で色々な制御が出来るマイコンです。
用途に合わせて実に様々なPICが販売されていて、メモリ容量や扱える制御ピンの数などで、最適なチップを選べます。
A/D変換機能付きやUSB制御まで搭載されたものまであります。
プログラム次第で、電飾以外でもモーターの制御や音を作る事だって出来ちゃいます。

大変便利なPICですが、残念ながら誰でも簡単に出来るものではありません(-_-;)
それなりの開発環境やPICにプログラムを書き込む専用のライター、そして最大の難関であるプログラミングの知識が必要になります。
幸い、ボクはZ80という8ビットのマイコンでプログラムを組んでいた経験がありましたので、割とスムーズに環境が整いました(^^♪
PIC開発環境.jpg
まず、自分の用途に合ったPICを選択して、データシート(英文)から初期設定のパラメータを解読します。
パソコンを使って、アセンブラやC言語でプログラミングを行います。
出来たプログラムを、パソコンでコンパイルしてPICが理解できるコードに変換します。
PICライタを使って、PICにプログラムを書き込みます。
書き込んだチップを基盤に差して動作確認して完成です。

開発ソフトは制約はありますがフリーソフトで手に入りますし、PICライタも通販で入手可能です。
多少のコストは掛かりますが、環境は割りとすぐにそろえる事ができると思います。
でも、PICの使い方を理解してプログラムを作る事は、未経験者には相当困難な事になると思います(-_-;)
プログラミング言語を習得するという事は、新たに英語やフランス語を覚えるようなもので、文法やセオリーを知らないと1行も書けません。
PICの話題だけや、プログラムの話題だけでそれぞれ専用のサイトが作れるほど、膨大な知識と経験が必要になります。
よく、フォトショップやエクセルのマクロ、ホームページデザインと同じ様なものと勘違いされる方がおりますが、それはアプリケーションが用意した書式を使っているだけです。
PICのプログラムはハードウェアと直結しており、OSやアプリケーションそのものを作る様なものだとお考え下さい(ちょっと大げさかも)

今までこのブログでは、みなさんがすぐに応用出来る様な回路を紹介してきましたが、今回ばかりは詳しい解説を省略せざるを得ませんm(__)m
こんな便利なデバイスがあるという事を紹介するだけに留めさせて頂きます。
もし、興味がある方は、ネットに情報がたくさんありますので覗いてみて下さい。
PICの持つ可能性に、きっと驚くと思います(^_^*)

さて、PICを使えばLEDの制御は全てプログラムで行いますから、回路はとっても簡単になります。
PIC LED回路.jpg
今回は18ピンのPIC、16F88を使用しました。
9Vの電源から5Vの電圧をレギュレーターで作っている他は、I/OピンにLEDを繋ぐだけという、とってもシンプルな回路となります。
PICは内部でCPUとメモリが完結していますので、ピンは電源以外全てI/Oに使えます(設定は必要です)。
実際に製作した、実験回路です。
P1100526.JPG
部品点数が少ないので、消費電力も低く抑えられます(^^♪
電源の最大容量に問題がありますが、ちゃんと動作してくれたので結果オーライです(^_^*)
こんなシンプルな回路でパトランプが再現できるのか、不安に思うかも知れませんが、複雑な動作のほとんどはソフトウェアで行う事になります。
今回はプログラムでPWM(パルスワイズモジュレーション)制御を行い、ふわっと点いてスーッと消える動作を行います。
しかも、14個全てが別々のタイミングで光ってくれないと、常に同時に光るLEDが出来てしまいますので、わざと同期させないようにします。

実際の点灯の様子は、YouTubeに動画としてアップしました。
同じ実験基盤に、違うプログラムが入ったPICを差替えています。
プログラム次第で、どんな点滅も作れる事が伝わって頂ければ幸いです(^^♪

こんなに素晴らしい、無限の可能性を秘めたPICを、詳しくご紹介できないのは大変残念なのですが、ここは模型の製作ブログですので、あまりに専門的な解説は避けたいと考えました。
ご質問や導入の方法、プログラミングに関する質問もお受けできませんのでご了承下さい。
ご理解の程、よろしくお願い致しますm(__)m

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コメント(30) 

コメント 30

ピコ

新しい次元に突入されたような印象!

プログラミングはチンプンカンプンですし、ブログでおいそれと説明できることでもないと思いますので説明はいらないと思います^^
本気でやろうとされてる方はご自分で勉強されるでしょうし。

いや、しかし凄い!ランダム点灯、蛍点灯、なんでもござれですね・・・チンプンカンプンながらやってみたい気持ちもあります。そうだ、10年後に勉強してみよう、そうしよう^^;
by ピコ (2012-07-09 22:54) 

MACK

LED制御、やっぱりそうなるんですね、、鬼に金棒ですね!
by MACK (2012-07-09 23:01) 

kita777p

こんばんわ。詳しいことはわかりませんが…とにかく凄い、凄すぎる!!
いきなり超ハイテクですね(笑)
by kita777p (2012-07-09 23:24) 

EFINK

いやもう、恐れ入りました!という言葉しか出てこないです。
ははぁ~っっm(__)m
今までの作例だけでもははぁ~~っっな感じなのに、
一体どこまですごくなってしまうんでしょうか!
新しい次元に突入されたような印象と言うピコさんの言葉に超同意!
パトランプにこれが組み込まれた状態を早くみたいですね!

最後の光り方は思わずナイトライダーを思い出しました。
は!チップにNIGHTと書いてあるのはもしやシャレ!?(違う
by EFINK (2012-07-09 23:27) 

竹下

がんばります。基礎から出直します。
by 竹下 (2012-07-10 00:09) 

フクイ

スムースで素晴らしい動きですね!
非常に素晴らしい技術で自分でできたら最高ですが・・・正直僕みたいなアップル者には厳しいなぁ
若い頃にC言語とかDOS-Vやって基礎ができてれば理解が早いんでしょうが(苦笑

しかし行き着いたかと思われた電飾ギミックに、まだまだ先があるって素晴らしいことだと思います!!
使い方考えるだけでも楽しそう〜
by フクイ (2012-07-10 00:17) 

SOL

電飾も光る!点滅!!からついに光の制御時代に突入!!

これは凡人には無理です・・・・(~_~;)

常に3歩先行くどろぼうひげさんには脱帽です!

でもフワッと点いてフワッと消えるのは再現したいなぁ~~

どこかに回路売ってないかな~??
by SOL (2012-07-10 00:37) 

ちょうぎ

う~ん、こうなるんですね~、manaさんのところでふわふわ回路は見てましたが試作品の動画はその効果がすごくわかりやすくて素晴らしいです。
私もIT屋ではあるんですが、PICのプログラムはCやCOBOLとは違うんでしょうねぇ・・・
by ちょうぎ (2012-07-10 01:12) 

ねここねこ

こっこれはっ、ハイテクだ!
あ、こちらではご無沙汰しておりました。
完成の折には何だかすごい事が起きているのだと
ワクワクさせていただきます。
ハイテクだ。
by ねここねこ (2012-07-10 02:03) 

ハルウミ

すっげー。ばんばん光ってる。
自分もナイトライダー的点滅させるのにPICを始めたんですけど
思い通りに点灯した瞬間は気持ちがいいもんですね~。

早くスピナーに載った姿が見てみたいものです。
by ハルウミ (2012-07-10 11:22) 

どろぼうひげ

ピコ さん、こんにちは(^^♪
PICは素晴らしい可能性を秘めたアイテムとなりますが、これをイチから説明するとなると、もうひとつ専用のブログを立ち上げなくてはならないくらい、深くて濃い世界です(^_^;)
プラモを電飾するためなのに、製作する時間が無くなってしまうかも知れません(+_+)
その代わり、PICを使える様になると、一気に可能性が開けます(^_^*)
10年後には、もっと簡単に使えるマイコンが出来ている可能性が高いです(^_^*)

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:26) 

どろぼうひげ

MACK さん、こんにちは(^^♪
今回はどうしても今までのアナログデバイスでは実現不可能なので、PICの採用となりました(-_-;)
昔を思い出しながらプログラミングを楽しんでいます(^^♪

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:28) 

どろぼうひげ

kita777p さん、こんにちは(^^♪
ボクもよくわかっていない部分がありますが、とりあえず動いてくれたのでいいやって感じです(^_^*)
もっと色々な制御を試してみたいのですが、まずは模型を製作する事が優先ですよね(^_^;)

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:30) 

どろぼうひげ

EFINKさん、こんにちは(^^♪
PICは神器とも言える夢のデバイスですが、専門的な知識が要求されるので誰でも使えるものでは無いのがツライところです(+_+)
実は2年程前から色々と試していたのですが、PICを使った回路を公開しても参考になりませんので、ブログでは紹介していませんでした(^_^;)
おっしゃる通り、最後のプログラムはナイトライダーを意識しています(^^♪
試しに組んだ簡単なプログラムなので、残光処理もしていませんが(^_^*)

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:38) 

どろぼうひげ

竹下さん、こんにちは(^^♪
頑張って下さい(^^)/
竹下さんなら、きっとすぐに使いこなせる様になると思います(^^♪

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:39) 

どろぼうひげ

フクイ さん、こんにちは(^^♪
ありがとうございますm(__)m
ボクもタマタマ若い頃に、趣味でワンボードマイコンを組み立てて遊んでいた時の知識が役に立っています(^_^*)
PICを使えば、電飾は再現できないものは無いです(^^)/
他の電気的なアイテムも制御できるので、まだまだ可能性が広がります(^^♪
これからの活用法を考えるだけでもワクワクしてきますねヽ(^。^)ノ


by どろぼうひげ (2012-07-10 17:44) 

どろぼうひげ

SOLさん、こんにちは(^^♪
PICを使えば、過去のアナログ回路はほとんどワンチップ化できます(^_^*)
ヤマトの波動砲シーケンスも、ランダム閃光も、プログラム次第でどうにでも出来ちゃいます(^_^;)
そういえば、ふわっと消える回路はよく見掛けますが、ふわっと点灯する回路はあまり見かけませんね。
機会があれば設計してみたいです(^_^*)

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:50) 

どろぼうひげ

ちょうぎ さん、こんにちは(^^♪
限られたスペースで20個のLEDを点滅させるとなると、どうしてもPICを使う事になります(-_-;)
動画で様子が伝わって頂けたようでよかったです(^^♪
PICはCで書けますので、SE経験があれば楽に導入できると思いますよ(^^)/
ハードを直接叩くので、高級言語であるCOBOLやFORTRANではちょっとキツイかな(^_^*)
是非挑戦してみて下さいヽ(^。^)ノ

by どろぼうひげ (2012-07-10 17:56) 

どろぼうひげ

ねここねこ さん、こんにちは(^^♪
今回はどうしてもPICを使わないと、スピナーの電飾は出来ないと判断しました(-_-;)
製作の参考になって頂きたいと、このブログを立ち上げたのに、参考にならない電飾方法では意味がありませんよね(+_+)
こんな方法もあるんだよー的に受け止めて頂けると嬉しいです(^^)/
でも、もう苦労して回路を設計する必要が無くなってしまった(;一_一)

by どろぼうひげ (2012-07-10 18:00) 

どろぼうひげ

ハルウミ さん、こんにちは(^^♪
ナイトライダーは最近再販されたヤツをボクも買いました(^_^*)
こんな身近にPICを使っている方がいるとは心強いです(^^)/
今度お会いした時には、色々とお話したいですね(^^♪
楽しみにしていますヽ(^。^)ノ

by どろぼうひげ (2012-07-10 18:03) 

tezno

もうホントにどこまでいっちゃうんですか?
ヴァーチャル脳内制作もついていけませーん。(笑)
僕も電飾光のタイミング自分でどうにかできないかなーと
思ってましたが、いやはやなんだかミニおもちゃ工場ひとりで、
たちあげれるじゃないかな?と思ってしまいました。
なんだか趣旨が違う?とにかくおもしろい電飾期待して見守っています。
by tezno (2012-07-10 20:05) 

ぴあにしも

おはようございます、王子(^^)♪
すごい~!!!
またひとつ上の次元へ行かれましたね。
どんどんステップアップして行く王子を下からウーンと見上げるのが
ぴあのシアワセです(´▽`*)
これでどんな点滅も思いのままですね。
尊敬~~~~~.。・:*:・゜'
by ぴあにしも (2012-07-11 08:37) 

よっしーみ

私は本職のプログラマですが、C言語はやったことがないですねー
チップライターもってるなんてすごい!
by よっしーみ (2012-07-11 11:11) 

どろぼうひげ

teznoさん、こんばんは(^^♪
PICを使う事で、一気に可能性が広がりました(^^)/
おもちゃ工場、出来るものならやってみたいですねー(^_^*)
子供の頃から自分で何かを作りだすのが大好きでしたので、趣味と実益が両立できたら楽しいでしょうね(^^♪
まぁすぐに潰れると思いますけど(;一_一)

by どろぼうひげ (2012-07-11 21:30) 

どろぼうひげ

ぴあにしもさん、こんばんは(^^♪
いえいえ、プログラミングも趣味の範囲ですから、本職の方には及ばないと思います(^_^;)
恥ずかしくてソースの公開も出来ないし(^_^*)
王子どころか、まだ玉子な気持ちです←上手い事言ったつもり
まだまだ修行中の身ですから、これからも色々な事に挑戦して行きたいと思います(^^)/
第一、電飾はあくまでギミックの一つですから、まずは模型製作のウデを磨かないといけませんよね(>_<)

by どろぼうひげ (2012-07-11 21:37) 

どろぼうひげ

よっしーみさん、こんばんは(^^♪
おぉっ!ボクは若い頃、プログラマを目指していましたので、憧れちゃいます(^_^*)
Cは関数の扱いが難解ですけど、ハードを直接叩けますので、自由度が高くて好きです(^^♪
PICライターは、秋月電子さんから5千円位で販売されています(^^)/

by どろぼうひげ (2012-07-11 21:40) 

コクイ

凄いです・・ほんと、演出効果としての電飾から音声、はたまた可動ギミックなど、模型制作の進化ですね・・・。

基礎がしっかり出来上がってられるから、更にプラスアルファーを追い求められる姿に皆さん共感されると思います。

ますます、ため息が出るような作品を期待しちゃいますね・・^^

頑張って下さいね!
by コクイ (2012-07-12 10:44) 

どろぼうひげ

コクイ さん、こんにちは(^^♪
ごめんなさい。コメントを見落としていました(^_^*)
ギミックの追加は楽しいのですが、ヘタするとオモチャと言われてしまうので、模型としてもちゃんと製作しなくちゃですね(^_^;)
今回PICを導入しましたけど、決して初めから上手く行ったワケでは無く、自由にプログラムが書けるようになったのは最近です(+_+)
これからも更なる可能性を追求して行きたいです(^^)/

by どろぼうひげ (2012-07-14 13:48) 

tomato

抵抗アレイて いうのががあるんですね。まとまった数のとき便利です。コンパクトかつ老眼にやさしい、チップ抵抗は小さすぎてきつい。
by tomato (2014-07-07 14:13) 

どろぼうひげ

tomato さん、こんばんは(^^♪
残念ながら、ほとんどの抵抗アレイは、片方の端子が一つにまとまっているので、この回路の場合は使えません(+_+)
独立しているタイプもありますが、ハンダ付けの数は変わらずコスパも低いので実用的じゃありませんね(-_-;)
確かにチップ抵抗は老眼にはキツイので、スペース的に止むを得ない場合だけにしています(^_^*)←最近また進んだ

by どろぼうひげ (2014-07-07 23:28) 

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