アームの電飾 [ナデシコ 製作記]
本日から、HobbyJapan誌 2017.06 No.576 へ掲載して頂いた、ナデシコの製作記をスタートしたいと思います(^^)/
「機動戦艦ナデシコ」といえば、1996年にTV放映されたSFラブ・コメディで、爆発的な人気を集めたアニメでした。
あれから20年の月日が流れ、プラキットとして作例を作る日が来るとは、感慨深いものがあります(^_^*)
仮組みしてみると、懐かしい記憶が蘇ってきますねー
アクアマリンさんは、当時の製作スタッフを交えて徹底的に考証されたらしく、最高のプロポーションに仕上がっています。
当初は、エンジンと艦橋を電飾すれば良いかな?と簡単に考えていたのですが、パッケージデザインを見たらアチコチ光っているではあ~りませんか(^_^;)
ここはパケ絵通りに、フル電飾に挑戦してみることにしました。
まずは前方で左右にあるアーム部分の電飾です。
上下に挟まれる様にある黒い帯の部分には、無数のスリットが光っています。
パーツをクリアーレジンで置き換えれば、イケるかと思いましたが、光の強さにムラが出そうです。
メンドクセー最善の方法として、光る部分ひとつひとつに、チップLEDを埋め込む方法にしました。
A パーツの組み合わさる部分をカットして、配線やファイバーを通す
ための空間を作りました。
B 発光させる部分に、裏側から表面ギリギリまで溝を彫りました。
この部分のプラの厚みは、光量に直接影響しますので、本当にギリギリ
まで削り込んでいます。
C 溝にチップLEDを取り付けていきます。
中央には、前後に長いスリット部分がありますが、そこはチップLED
を向き合う方向に取り付けて、棒状に光らせる仕組みにしています。
D チップLEDは、片面で7個使用しました。
2本のアームで28個のチップLEDを仕込む事になりますね(^_^;)
保護抵抗も、チップを使いました。
A 内部は狭いので、保護抵抗はチップを使うしかありません。
チップLEDを両面テープの上に並べて貼り付け、プラスのポリウレ
タン線を一度にハンダ付けしています。
つまり、並列での給電になります。
B マイナスは全て繋いでしまって1本にまとめ、7個のLEDへの配線
は、電源に繋ぐだけになるまでシンプルにまとめてしまいました。
ユニット毎にまとめてしまうのは、今回の様に大量に配線作業が必要
な電飾に有効です。
C 溝にはエポキシ接着剤を詰めて、空間を透明素材で埋めてしまいます。
チップLEDも埋めてしまって、ブラックで塗装することで遮光して
しまいます。
一番先にあるスリットは、チップLEDも収まらないサイズでしたの
で、溝を彫って光を伝達させました。
D 上下に組み合わさるパーツは、内部のダボを切り取ってしまいます。
配線やファイバーを圧迫しないためです。
塗装して、発光部分を作りました。
作業の順番としては塗装は他の部分と一緒に進めているのですが、今回はアーム部分の電飾が完成するまで、一連の作業として紹介しますね。
A チップLEDを発光させると、光が透過してバッチリです。
発光させたまま、ブラックを吹き付けて完全に遮光してしまいます。
B 虫ピンの先で、縦のスリット部分の塗装を剝がしていきます。
一気に剝がそうとすると、細いスリット部分まで持っていかれます
ので、少しずつ慎重に剝がしています。
C 全ての発光部分が無事に光りました。
横に長いスリット部分は、タガネやノミを使って仕上げています。
D 黒い部分をマスキングして、白い部分を塗装しました。
白はクールホワイトですが、シャドーを軽く残しています。
更に、光ファイバーで小さな光点を作ります。
A 電球色の3ミリLEDに、熱収縮チューブで筒状の光源を作りました。
コンパクトに遮光出来て、ファイバーを中心に集める事も出来るので、
ファイバーの光源としてお勧めの光源です。
B パーツの内部に、プラ板で支えを作り、光ファイバーを無理なく光源
へと誘導出来るガイドを作りました。
C 0.3ミリのドリルで穴を開け、0.25ミリの光ファイバーを差し
込んでいきます。
パケ絵と同じ位置に光点を作りたかったのですが、パーツの構造上、
穴を開けられない部分が出来てしまうので、ある程度省いています。
D 片面にファイバーを植え終わったところです。
わざわざ遠回りさせてでも、ファイバーを無理に曲げない様に取り回
しています。
よく、ファイバーが根元から折れたという失敗を聞きますが、無理な
力を掛けなければ、そう簡単に折れるものではありません。
もう片方にもファイバーを植えて、合体させます。
A 内側になる、もう片方のパーツにも、ガイドを作ってファイバーを
植えていきます。
熱収縮チューブを輪切りにしたリングで、中央にファイバーを集めて
います。
B ファイバーを通しながら、左右のパーツを合わせます。
C 全てのファイバーを光源に差し込みました。
1個のLEDで、アーム1本分の全ての光点を発光させています。
LEDは外側になるパーツに取り付けています。
カバーになるパーツは、内部のダボを綺麗に取り払って、LEDが
収まる空間を作っています。
D 伸びたアームの、上下に取り付けるパーツにも光点を作ります。
光ファイバーを植えて、LEDまで通しながら接着します。
内部は既に光ファイバーで一杯になっており、そのままファイバー
を通すと、どこに出てくるかわからないので、真鍮パイプを差し込
んで、その中を通すことで、ひとまとめで出てくる様にしています。
ちょっとした工夫ですが、このような小技が作業効率に大きく影響
してきます。
パーツの合わせ目を消します。
このキットは、ほとんど合わせ目が出来ないのですが、流石に全く無いワケではありません。
この部分の合わせ目もしっかり消して、ついでに段差も無くして塗装し直しています。
これでアームの電飾が完成です。
パッケージを完璧に再現!とは行きませんでしたが、スリットや光点を出来るだけ再現してみました。
無理矢理チップLEDを詰め込んだので、若干の発熱があります。
もしかしたら、どこかで軽くショートしているのかも知れませんが、もう分解して修理する気にはなれませんね(^_^;)
ここの電飾がこのキット一番のヤマ場でしたので、とりあえず完成してホッとしました。
次回は、ディテールアップとエンジンの電飾をご紹介します。
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「機動戦艦ナデシコ」といえば、1996年にTV放映されたSFラブ・コメディで、爆発的な人気を集めたアニメでした。
あれから20年の月日が流れ、プラキットとして作例を作る日が来るとは、感慨深いものがあります(^_^*)
仮組みしてみると、懐かしい記憶が蘇ってきますねー
アクアマリンさんは、当時の製作スタッフを交えて徹底的に考証されたらしく、最高のプロポーションに仕上がっています。
当初は、エンジンと艦橋を電飾すれば良いかな?と簡単に考えていたのですが、パッケージデザインを見たらアチコチ光っているではあ~りませんか(^_^;)
ここはパケ絵通りに、フル電飾に挑戦してみることにしました。
まずは前方で左右にあるアーム部分の電飾です。
上下に挟まれる様にある黒い帯の部分には、無数のスリットが光っています。
パーツをクリアーレジンで置き換えれば、イケるかと思いましたが、光の強さにムラが出そうです。
A パーツの組み合わさる部分をカットして、配線やファイバーを通す
ための空間を作りました。
B 発光させる部分に、裏側から表面ギリギリまで溝を彫りました。
この部分のプラの厚みは、光量に直接影響しますので、本当にギリギリ
まで削り込んでいます。
C 溝にチップLEDを取り付けていきます。
中央には、前後に長いスリット部分がありますが、そこはチップLED
を向き合う方向に取り付けて、棒状に光らせる仕組みにしています。
D チップLEDは、片面で7個使用しました。
2本のアームで28個のチップLEDを仕込む事になりますね(^_^;)
保護抵抗も、チップを使いました。
A 内部は狭いので、保護抵抗はチップを使うしかありません。
チップLEDを両面テープの上に並べて貼り付け、プラスのポリウレ
タン線を一度にハンダ付けしています。
つまり、並列での給電になります。
B マイナスは全て繋いでしまって1本にまとめ、7個のLEDへの配線
は、電源に繋ぐだけになるまでシンプルにまとめてしまいました。
ユニット毎にまとめてしまうのは、今回の様に大量に配線作業が必要
な電飾に有効です。
C 溝にはエポキシ接着剤を詰めて、空間を透明素材で埋めてしまいます。
チップLEDも埋めてしまって、ブラックで塗装することで遮光して
しまいます。
一番先にあるスリットは、チップLEDも収まらないサイズでしたの
で、溝を彫って光を伝達させました。
D 上下に組み合わさるパーツは、内部のダボを切り取ってしまいます。
配線やファイバーを圧迫しないためです。
塗装して、発光部分を作りました。
作業の順番としては塗装は他の部分と一緒に進めているのですが、今回はアーム部分の電飾が完成するまで、一連の作業として紹介しますね。
A チップLEDを発光させると、光が透過してバッチリです。
発光させたまま、ブラックを吹き付けて完全に遮光してしまいます。
B 虫ピンの先で、縦のスリット部分の塗装を剝がしていきます。
一気に剝がそうとすると、細いスリット部分まで持っていかれます
ので、少しずつ慎重に剝がしています。
C 全ての発光部分が無事に光りました。
横に長いスリット部分は、タガネやノミを使って仕上げています。
D 黒い部分をマスキングして、白い部分を塗装しました。
白はクールホワイトですが、シャドーを軽く残しています。
更に、光ファイバーで小さな光点を作ります。
A 電球色の3ミリLEDに、熱収縮チューブで筒状の光源を作りました。
コンパクトに遮光出来て、ファイバーを中心に集める事も出来るので、
ファイバーの光源としてお勧めの光源です。
B パーツの内部に、プラ板で支えを作り、光ファイバーを無理なく光源
へと誘導出来るガイドを作りました。
C 0.3ミリのドリルで穴を開け、0.25ミリの光ファイバーを差し
込んでいきます。
パケ絵と同じ位置に光点を作りたかったのですが、パーツの構造上、
穴を開けられない部分が出来てしまうので、ある程度省いています。
D 片面にファイバーを植え終わったところです。
わざわざ遠回りさせてでも、ファイバーを無理に曲げない様に取り回
しています。
よく、ファイバーが根元から折れたという失敗を聞きますが、無理な
力を掛けなければ、そう簡単に折れるものではありません。
もう片方にもファイバーを植えて、合体させます。
A 内側になる、もう片方のパーツにも、ガイドを作ってファイバーを
植えていきます。
熱収縮チューブを輪切りにしたリングで、中央にファイバーを集めて
います。
B ファイバーを通しながら、左右のパーツを合わせます。
C 全てのファイバーを光源に差し込みました。
1個のLEDで、アーム1本分の全ての光点を発光させています。
LEDは外側になるパーツに取り付けています。
カバーになるパーツは、内部のダボを綺麗に取り払って、LEDが
収まる空間を作っています。
D 伸びたアームの、上下に取り付けるパーツにも光点を作ります。
光ファイバーを植えて、LEDまで通しながら接着します。
内部は既に光ファイバーで一杯になっており、そのままファイバー
を通すと、どこに出てくるかわからないので、真鍮パイプを差し込
んで、その中を通すことで、ひとまとめで出てくる様にしています。
ちょっとした工夫ですが、このような小技が作業効率に大きく影響
してきます。
パーツの合わせ目を消します。
このキットは、ほとんど合わせ目が出来ないのですが、流石に全く無いワケではありません。
この部分の合わせ目もしっかり消して、ついでに段差も無くして塗装し直しています。
これでアームの電飾が完成です。
パッケージを完璧に再現!とは行きませんでしたが、スリットや光点を出来るだけ再現してみました。
無理矢理チップLEDを詰め込んだので、若干の発熱があります。
もしかしたら、どこかで軽くショートしているのかも知れませんが、もう分解して修理する気にはなれませんね(^_^;)
ここの電飾がこのキット一番のヤマ場でしたので、とりあえず完成してホッとしました。
次回は、ディテールアップとエンジンの電飾をご紹介します。
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2017-05-02 13:23
コメント(2)
要は、透かし発光なんですよね
すばらしい~!!!
by ぴろんちょ (2017-05-03 23:24)
ぴろんちょ さん、こんばんは(^^♪
そうですね。
本当にギリギリまで削ってあげないと、プラの色が出ちゃう時があります。
by どろぼうひげ (2017-05-05 03:18)