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LUPINⅢ「屋根」製作記 [模型の事]

毎年開催されている、静岡ホビーショーですが、ボクは「宮崎メカ模型クラブ」のメンバーでもあります。
ここ数年、何も展示しておりませんので、今年は何か展示したい!
でも、製作時間が無い!
と、言うわけで、すぐに作れそうなキットを引っ張り出してきました^^
グンゼ産業(現在のGSIクレオス)さんの、カリオストロの城シリーズから、「屋根」です。
パッケージ.jpg
だいぶ古いキットですけど、ルパンのフィギュアはレジン製だったり、コンパクトながら劇中のシーンを忠実に再現されていて、良いキットです。

ルパンは離型剤をクレンザーで磨いて落とし、屋根を接着しましたが、合いが悪くてスキマが開いてしまうので、クリップで挟んで強制的に接着しました。
強制接着.jpg

ルパンのフィギュアは、ロケットのヒモを咥えるポーズと、ロケットの狙いをつけるポーズが選択できますが、今回は導火線にナカナカ火が着かないシーンを再現したいので、ポーズを変えます。
ポーズ変え.jpg
A 右腕は二の腕から先をエポパテで作り直しました。
  手は、キットより大きいのがイメージにあったので、大きめに造型
  しています。
B 手には、アニメと同様に100円ライターを持たせています。
  フィギュアの手は、顔と同じくらい表情が表れる部位だと思っていま
  すので、造型には多くの時間を掛けました(そのワリにはですが)
C 左手も、ほぼ全部を作り直しています。
  こんな大きな手は、ジャケットの袖を通りませんけどね^^
D 仮組みしてみました。
  首も大きく前に倒し、コンチクショー!な感じを出しています。

塗装します
塗装.jpg
A ジャケットは、ルマングリーンにスカイブルーで、アニメの色に
  合わせて調色しました。
  シャツはブラック、ネクタイはイエロー+ホワイトで筆塗りです。
B ズボンはミッドナイトブルー、靴はレッドブラウンです。
C 左手は塗装がやりにくくなるので、塗装が終わってから接着して、
  合わせ目を消し、また塗装する手間を掛けています。
D 眼は、デカールが付いていましたが、あんまり出来が良くありませ
  んし、経年劣化でボロボロになりそうです。
  表情を険しくしたい思いもあったので、筆で書いてみました。

塗装終了.jpg
スミ入れはエナメルで、肌色部分にはクリアーオレンジ、他は薄いブラックを薄く流しました。
発色を薄く抑える事で、アニメっぽさを残した仕上がりにしています。

ルパンは、各パーツを金属線の軸で繋いでいます。
最終組み立て.jpg
瞬間接着剤だけでは、どうしても壊れやすくなりますが、ちょっと金属線を1本入れるだけで、強度が段違いにアップします。

ロケットは、キットのパーツは手と一緒に造型されてしまっているので、スクラッチしました。
ロケット.jpg
A 0.8mmの真鍮パイプに、ポリウレタン線を2本通しました。
  1608サイズの電球色LEDをハンダ付けして配線をよじり、導火線
  らしく見せています。
  ルパンの腕に配線を通さず、ロケットの支柱を通す事で、工作がか
  なり楽になります^^
B ロケット本体はプラ棒からの削り出しです。
  電動ドリルに取り付けて、ナイフの刃を当てて形を出しました。
  底に大きめの穴を開けて、真鍮パイプと導火線を固定しています。
C 羽根を付け、ルパンのポーズに角度を調整しました。
  導火線の先にライターがくる位置関係になります。
D 塗装しました。
  本体は黄橙色、羽根はブラウン、支柱と導火線はブラックです。

屋根は、歴史あるお城のイメージに仕上げました。
屋根.jpg
A 電源は、マイクロUSBコネクタで供給します。
  ACアダプタ・パソコンやテレビ・モバイルバッテリーなど、電源に
  困りません^^
  開口後、下地としてブラックから立ち上げました。
B 屋根瓦は、2色のブルーで表情に変化を付け、重みを出しました。
  ナナメ上から吹いて、段差にブラックを残し、立体感を付けています。
C エナメルのブラックとフラットアースでスミ入れして汚れを加えました
  最後につや消しでコートして完成です。
D ルパンを取り付けました。
  ボタン電池で光らせ、LEDの位置を調整します。
  明るくなる部分と影になる部分が、最も自然になる位置を探します。

ベースに取り付けて、マイコンを設置します。
ベース.jpg
そのまま置いても構いませんが、持ち運ぶ際の梱包がメンドクセーですね^^
100均のコレクションケースへ、ネジで固定しました。
透明なカバーを被せれば、かばんの中にポイ入れしても安心です。
中にマイコンを仕込むので、後からプログラムを書き換えたくなった時にアクセス出来るように、ネジで取り外せる様にしておきます。
まぁ、そんなことはマズ無いのですが^^

完成しました
完成.jpg
実際の発光の様子を、動画で作成してみました。

※音声無し 20s

動きのある作品は、動画でみて頂くのが一番ですね^^
製作期間は3日くらいの、超お手軽製作でしたが、楽しかった~^^
宮崎メカ模型クラブには、物凄いクオリティーの作品が集まりますので、ジブリ好きの方は要チェックです!
ついでに、こちらも見てあげてください^^

さて、今回はPICマイコンを使って、ランダムな着火光を再現しています。
以前タイファイターの整備中ジオラマを製作した際、ランダムな溶接光を再現したのですが、かなり大掛かりな回路を製作する必要がありました。
ランダム閃光発生回路.jpg
NE555タイマーICを3個使って、点滅周期をずらしておき、3個の出力のANDを取って全部が揃った時だけ高速点滅回路が発光する回路を製作しました。
たった1個のLEDを、ランダムに点滅させるには、こんなに大きな回路が必要になります。
これと同じ(いや、もっと高機能)動作をPICマイコンで作ると、
回路図.jpg
たったコレだけ^^
しかも、点滅の周期やタイミングなど、プログラムでどうにでもなります。
「電飾しましょっ!2 PIC編」でも紹介している、rand()関数を使うので、プログラムもシンプルです。
参考までに、ソースリストを掲載しますね^^
「電飾しましょっ!2 PIC編」で説明している、テンプレート部分は割愛しています。
#include                               	//基本的な設定
#include "stdlib.h"                           	//rand関数を使う場合必要
#define _XTAL_FREQ 8000000     //動作周波数を8Mhzに設定

void main(void) {
    
    OSCCON = 0b01110010;           	//内部クロック8MHz
    ANSELA = 0b00000000;            	// アナログは使用しない
    TRISA = 0b00001000;                // RA3だけ入力その他のピンは出力
    
    PORTA=0;                                  	// 出力ピンの初期化

    int x;                            //ランダムの変数 宣言はintで
    
    while(1){                                      //永久ループの始まり
        x=(rand() % 10)+1;                 // 1~10までのランダムな数字
        while(x){                                 // 300ms×x回のループ
            __delay_ms(300);	
            x--;				
        }
        RA0=1;                                   // 100msLEDを点灯
        __delay_ms(100);
        RA0=0;
        
    }                                                 //永久ループの終わり

}      //End of main


1行目 #include <xc.h> 表示が上手く出ません小文字に変えて下さい
2行目~12行目   設定や初期化を行っています
13行目       rand()で使う変数は、int(整数)であること
15行目~25行目 プログラムの本体です。永久ループ
16行目      rand()の乱数を10で割った余り(0~9)に1を+
17行目~20行目 300msを乱数回ループさせ、待ち時間を作る
21行目~23行目 一瞬だけLEDを光らせる

30行も無いプログラムで、タイマーICを使った回路以上の働きをしてくれます。
少しいじれば、溶接している様子を再現することも可能ですね。
この記事から、PICに興味を持ってくれたら嬉しいです^^

コメント(8) 

コメント 8

澪

これはまた懐かしいキットですね! 
なかなか「火」が点かない表現が伝わってきます!

25日発売のホビージャパンで、ヤマト最終決戦版の作例されたとか?
楽しみにしてますよ。
しかし、ホビージャパン…書店に山積みになっているわ(;_;)
by (2019-03-15 17:32) 

どろぼうひげ

ありがとうございます!
何年積んだままだったか、定かではないキットです^^
まさかPICを組み込むなんて、考えもしていませんでした
とても楽しく製作できました^^
by どろぼうひげ (2019-03-16 00:39) 

初心者

プログラムUPありがとうございます。電飾しましょ2、をもちろん購入して、
プログラミングを勉強させていただいています。LEDの発光パターンをいろいろ
再現しようと試行錯誤しています(音響再現はまだまだの課題です)4。
今後も都度、プログラミングについて
いろいろお助けいただきたいことが出てくると
思いますので、ご教授いただけましたら幸いです。

質問)宇宙船模型の後部噴射光で、「高速明滅」という表現を
   よくされますが、これは単純にPWM制御をしている、
   ということでしょうか?それとも、PWM+なんらかの
   プログラミングをしている、ということなのでしょうか?

以上、差しさわりのない程度で、御教授、よろしくお願いします。
m(_ _)m
by 初心者 (2019-03-16 10:52) 

イタ子 ジュリオ

ヒゲさん、付け加えて頂きましたね‼️嬉しいです!しかも、PICのプログラミング詳細頂いて、助かります〜ありがとうございます!
by イタ子 ジュリオ (2019-03-16 18:07) 

どろぼうひげ

初心者 さん、こんばんは
お役に立って頂ければ嬉しいです^^
ボクもまだまだ勉強不足ですので、ソースを公開するのはお恥ずかしいのですが、これをヒントに活用して頂ければと思っています。
高速明減と言う言い方ですが、単純に高速に点滅させるより、PWMを使ってアナログ的に点滅させた方が、より噴射炎らしくなるので、区別するために呼び方を変えています。
紛らわしくてすみません^^
by どろぼうひげ (2019-03-16 21:57) 

どろぼうひげ

イタ子 ジュリオ さん、こんばんは
例の回路を引き合いに出してみました。
どれだけ回路が簡単になるか、良い例だと思いましたので^^
プログラムも、本当に必要な部分は10行程度なので、PICの良いところを感じて頂けると思います。
by どろぼうひげ (2019-03-16 22:01) 

toshi

555を使ったランダム発光懐かしい!!もう10年近く前ですかね。
確かにPICを使う事で、同じ事をするにも回路は凄く簡略化できて、しかも高度なことができるようになりますね。素晴らしいです。
by toshi (2019-03-21 11:15) 

どろぼうひげ

toshi さん、こんにちは^^
まだPICを使っていなくて、どうしたら溶接の光を作れるのか、試行錯誤した回路でした。
時は流れ、今ではこんなに簡単に再現出来ちゃう^^
改めて、PICの凄さを実感しています!
by どろぼうひげ (2019-03-22 17:27) 

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