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下面の電飾 [デロリアン製作記]

やっと電飾に入りました^^

LEDを組み込む穴を開口しましたので、まずは下面を塗装します。
電飾作品を作る場合は、塗装してからLEDを組み込む場合や、LEDを組み込んでから塗装する場合と、作業内容によって手順がコロコロ変わります。
下面は盛り上がっている部分をシルバーで塗装しますが、塗り分ける形状がとても複雑な形をしていて、黒を塗ってからシルバーを塗るとマスキングが大変そうです。
今回はシルバーを塗ってからブラックで塗装する事にしました。
シャーシ塗装 シルバー.jpg
シルバーを塗装しました。
盛り上がっている部分を、横になっている面も含めて塗装しています。
映画を観ると、そんなにギラギラしていない感じだったので、8番シルバーに光沢ブラックを半分近く混ぜ、グレーの様な暗いシルバーにしました。

次に、ブラックを塗装します。
シャーシ塗装 ブラック スミ入れ.jpg
100均の紙ばんそうこうで部分的にマスキングしながら、つや消しブラックで少しずつ塗り分けています。
溝の深い部分が多くあり、ブラックを塗ってからシルバーを塗っていたら、多分大変だったと思います。
赤い部分は映画では真っ赤な感じには見えなかったので、トーンを落として朱色に振りました。
裏側で暗く見える分、明るくして劇中の赤に近づける発色にしています。
最後にエナメルのフラットブラックでスミ入れしてメリハリを付けて、つや消しでトップコートです。
ツヤを消してしまうことで、鈍く光る鋳物(イモノ)っぽさを出しました。

電飾には、極小のマイコンを使います。
SOP 1822.jpg
モーター制御でも使ったマイコン、12F1822のSOPパッケージ版を使います。
1円玉に余裕で乗ってしまうサイズで、今回の様に工作スペースが狭い部分にマイコンを仕込む際に、とても便利です。
小さくても元の12F1822と性能は一緒で、1本の入力専用端子と5本の入出力端子を持ちます。
これなら、デロリアンの窪んだところに余裕で収まりそうです。

プログラミングは通常の大きさの12F1822で行います。
ゲタ.jpg
通常サイズの12F1822と全く同じですから、ブレッドボードで試作や開発を行い、プログラムが完成したら、書き込む時だけSOPパッケージに取替えます。
ただ、端子のサイズや幅が全然違いますので、通称「ゲタ」と呼ばれるアダプタで変換して書き込みます。
このゲタはちょっとお高いのですが、これがないとプログラムが書きこめないので、ガンガン使って元を取っています。

下面を電飾する回路図です。
下部順次点灯回路 1.jpg
6個の丸く光る部分と、5個×2列の順送りで光る部分で、2個のマイコンを使います。
丸く光る部分は単純にパッと光るだけでも良かったのですが、雰囲気を出したくてフワッと点灯して、スッと消えるアクションを付けてみます。
順送りの発光も、ただ順番に点灯するより、劇中の様に残光を残しながら点灯した方が良いでしょう。
ドクも、「どうせ作るなら、カッコいい方がええじゃろ!」と言っていましたし。
LEDは、配線の節約のために、2個を直列で繋いで、PICの出力5Vで2個を点灯させています。
丸点灯の方が、スリットから光が出てくる順送り発光より明るくなるはずですので、抵抗値を上げて暗くして、見た目で同じ明るさで点灯する様に調整しました。
2つのPICは、モーター制御PICからのモード信号で動き出します。
通常状態の時は0(0V)で、飛行状態になると1(5V)の信号が来ますので、飛行状態の時だけ発光する様にプログラムします。
モード信号は、一度トランジスタでスイッチングされて、モード信号が0の時は1、モード信号が1の時は0と、信号が逆転します。
実は、始めはモード信号をそのまま使って動作させたのですが、電源を入れるたびに不安定な動きになりました。
電源を入れるたびに、走行状態なのに発光したりしなかったり、飛行状態なのに光らなかったり、挙動不審な動きをしたのです。
どうやら、モーター制御PICが信号を出す前に電飾PICが信号を読みに行ってしまい、モードを勘違いしてしまうらしいです。
そこで、トランジスタでスイッチング回路を作って、電源ONでPICより先に5Vが立ち上がる回路を追加したワケです。
これでウソの様に安定してくれました。

トランジスタは、空中配線です。
Tr空中配線.jpg
予想外のトラブルで、余計な回路を仕込む余裕はありませんので、トランジスタと周辺の抵抗類は空中配線で組み立てました。
これを前輪と内装のスキマに押し込みます。
Tr 固定.jpg
頭を下にして、逆さまに固定しています。
左側の、抵抗の先に繋がっている細い線がモード信号の配線です。

小さい丸穴のレンズを自作しました。
レンズ自作.jpg
大きい丸穴は3mmLEDをそのまま挿せばOKですが、小さい丸穴は約2.5mmと小さいです。
透明なランナーの先をヤスって丸めてからカットして、レンズを作ってハメ込みました。

裏にチップLEDを埋めます。
丸LED固定.jpg
裏に出来たくぼみの中に1608(1.6mm×0.8mm)LEDを置いて、透明なエポキシ接着剤で固定しました。
すぐとなりの3mm砲弾型LEDと直列でつないでPICへ接続します。

順送り部分は仕切り板を作って光を閉じ込めます。
仕切り.jpg
0.5mmのプラ板で仕切りを作って、LEDの光が1つのスリットだけ発光させる部屋を作ります。
プラ板から光が漏れてしまったら台無しなので、ブラックで完全に遮光してから、反射率の良い白で塗装して、箱の内部で光を拡散させます。
スリット全体が均一に光り、LEDの光点だけ明るく光ってしまうのを防ぐためです。
ちなみに、シルバーは若干ですが反射した色が変わるので、わざわざ黒と白の2色を使っています。

LEDとPICを取り付けました。
順列LED.jpg
ここのLEDも2個を直列で繋ぐので、綺麗に並んだ配置になります。
今回は2Vでも十分発光する緑色のLEDを使うので、PICの出力でも2個のLEDを発光させる事ができますが、青やアイスブルーのLEDを使う時は2個直列では電力不足になります。
LEDの配線は、フタに0.3mmの穴を開けて外に引き出し、フタをした時に配線を挟まずにピッタリ閉じられる様に取り回しています。
保護抵抗もチップ抵抗を使ったので、とてもコンパクトに仕上がりました。

車体に取り付けます
パテ遮光.jpg
PICはパーツのヘコんだ部分へ、潜り込ませる様に配置しました。
前後に可動するアームの下になります。
右側のくぼみには6個の丸穴用PICを、左側のくぼみには順送り用PICが収まっています。
SOPパッケージのPICだから納まったスペースですね。
LEDのおしり側は、光った状態でエポパテを盛って遮光しました。
タイヤボックスとボディーに大きく隙間が開くので、遮光はしっかり対策します。

順送り発光のスリットに、透明カバーを付けます。
LED拡散.jpg
0.2mmの透明プラ板を、320番のヤスリで片面だけ曇らせ、ピカピカの面を表にして貼り付けました。
曇らせたことで、光が拡散してスリット全体が光ってくれることに期待しています。
画像の上が透明プラ板無しの状態で、下が透明プラ板を付けた発光です。
下の方が残像状態の発光時まで綺麗に全体が発光してくれていますので、シメシメです。
今回の様に、LEDと発光面との距離があまり無い場所では、光のスポットをいかに作らない様にするかで、印象が違ってきます。
あ、あと、丸穴との光量バランスも上手く行ったみたいで良かったです。

最後に、動作の様子を動画でご覧下さい。

飛行状態にするスイッチを押すと、丸穴がフワッと光りだし、順送りLEDが流れ始めます。
車輪がモーターライズで倒れ、飛行状態になります。
もう一度スイッチを押すと、順送りLEDが消えて、丸穴LEDがスーッと消えながら、車輪が戻って走行状態になります。
やっとここまで出来ました。
まだまだやりたい事がたくさんあるんですよね。

次回も電飾の記事が続く予定です。
よろしくお願いします^^

コメント(4) 

コメント 4

たけお

動画拝見しました
な、何じゃこりゃー!

メチャ凄いですね~
内臓電源でも稼働可能とのことなので、手に持ったブンドドが捗りそうです
by たけお (2021-04-16 08:28) 

どろぼうひげ

たけおさん、こんばんは^^
ご覧頂き、ありがとうございます
無理矢理電池を仕込んだので、ブンドドできます(^_^*)
機会があれば、遊んであげてくださいね!

by どろぼうひげ (2021-04-19 01:15) 

Ganpon

どろぼうひげさん、こんばんは。
いつも楽しく拝見しております。
「電飾しましょっ!2」も購入して、69歳でPICを勉強しています。
今回のデロリアンは素晴らしいですね。
私もデロリアンⅡを電飾しようとしていましたが、このブログを参考にさせていただきます。
というより、いっぱい真似させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
by Ganpon (2021-04-19 23:51) 

どろぼうひげ

Ganponさん、こんばんは^^
いつも見て頂き、ありがとうございます
「電飾しましょっ!2 PIC編」のご購入もありがとうございます
デロリアンはずっと作りたかったので、今作らないとダメだなーと思い、思い切って製作を開始しました
先人の方々を参考に楽しんで製作したいと思っています
よろしくお願いしますね

by どろぼうひげ (2021-04-22 18:48) 

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