ダッシュボード 前編 [デロリアン製作記]
ダッシュボードの電飾が必要なパーツを製作しました。
ダッシュボードには、様々な機器が点灯しています。
小さくて、どこまで再現出来るのか不安ですが、劇中で点灯しているなら光らせてみたいですよね。
キットのダッシュボードです。
当時のキットであることを考えると、かなり頑張っていると思います。
でも、機器に立体感が無いし、配線類もモールドされているだけなので、ここは作り直して、出来るだけ劇中に近付けたいです。
まずは時間をセットするタイムサーキット表示部です。
厚さ2mmの透明塩ビ板を切り出し、一番上の赤い目的時間は、裏から穴を開けて赤色チップLEDを断面に向けてセットして、UVレジンで封入します。
緑の現在時刻、黄色の最終時刻は塩ビ板の後ろの断面に取り付けました。
お互いに発光色が干渉しないようにアルミテープで包んで、プラ板のケースに段差を付けて接着します。
発光させながらブラックで塗装して、完全に遮光しました。
表示部のみマスキングして、シルバーで塗装します。
0.1mmのタガネで塗装を剥がし、デジタル数値を光らせるワケですが、あまりに小さ過ぎて数字になりません。
「定規を当てれば」とか、「ガイドを作れば」とか言えるレベルではなく、なんとなく数字に見えるかな?程度に仕上げるので精一杯でした。
これ以上やっても崩れるだけなので、ある程度で見切りを付けています。
テンキーも追加しました。
時間をセットするテンキーも、セットするボタン3個が発光しますので、プラ板で組んだパネルに電球色LEDを仕込んで、塗装してからキートップの塗装を剥がす事で発光させています。
表示部には、赤く塗装したマステの小辺を貼って、ダイモテープらしく見せています。
キットのモールドは削り取りました。
ダッシュボードの上にある機器は、すべて作り直すつもりなので、モールドは全て削り落としました。
表示部の後ろ側はパンチングプレートなので、エッチングパーツを付けています。
フロントウインドーの吹き出し口も、ついでに開口しています。
さて、ここでウインカーにギミックを仕込みたいと思います。
ハンドルを切ると、切った方向のウインカーが点滅するカラクリを仕込みます。
回路はPIC12F1822マイコンを使って、スイッチ入力で点滅を制御するものです。
ウインカーLEDは片側でもたくさんあるので、PICの出力では不足するため、トランジスタでスイッチングします。
また、他のPICから信号が来たら、ハザード点滅するようにプログラムしました。
ガルウイングのドアとはいえ、ハンドル操作がやりにくくなる事が予想されるので、ウインカーが光る機会が無くなる可能性があります。
実際にハザードを使う機会は無いかも知れませんが、とりあえずそんな使い方が出来る様に予防策をこうじておきました。
回路はダッシュボードの内部に収めるので、チップトランジスタを使って出来るだけ小さく製作しました。
指の上にチョコンと乗ってしまうサイズです。
スイッチと回路を取り付けます。
ハンドルの軸はアルミ棒を使い、0.6mmの穴を貫通させて金属線を通し、プラ板でサンドした「リブ」を追加しました(画像右下)
マイクロスイッチを左右に取り付け、綿棒の軸を輪切りにした軸受けで、適度な硬さで回転させます。
ハンドルを左右に切ると、リブがスイッチをONにするので、それをPICが検知する仕組みです。
ハンドルも回転防止しておきます。
ハンドルが空回りしてしまっては台無しですから、金属線を通してアルミの軸に固定出来るようにしました。
このようにたくさん穴を開けて金属線を通すので、柔らかいアルミ棒を使ったワケです。
ハンドルにもスイッチがありますが、キットのモールドが違っていたのでパテ埋めしてプラチップに置き換えています。
流石にここは光りませんが(笑)
メーターパネルを発光させます。
デロリアンのメーターパネル照明は、透過式ではなくカバー上から照らすダウンライト式です。
カバーの肉厚が薄くてLEDを仕込めないため、0.5mmのプラ板でエッジを太らせました。
角はエポパテでなだらかなカーブを作っています。
そうして作った0.5mmの空間に、1005(1.0mm×0.5mm)の白色チップLEDを取り付けています。
LEDはメーターパネルの方を向けてあり、デカールを貼ってから透明プラ板でカバーを付ければ、光が拡散してくれるだろうという作戦です。
ちなみに、光ファイバーも試してみましたが、全然明るくなりませんでした。
プルトニウム表示メーターも電飾します。
ここは元々コンソールボックスだったところに、無理矢理ネジ込んだ感じです。
キットのメーターモールド(3mm径)を活かして、まずはくりぬきました。
そこへ、2mm厚の透明塩ビ板を丸と四角に成型して裏からはめ込む計画です。
四角のメーターは、一部だけ透明なのでマスキングしておきました。
電飾の準備が出来ましたので、塗装します。
ブラックで遮光の塗装をしてから、Mr.Color306で塗装しました。
黒い部分はガイアニュートラルグレー5で、単色のブラックよりリアルな黒になります。
コンソールボックスのフタは、ノッチのモールドが欲しかったので、0.5mmのプラ板で自作しました。
プルトニウム表示メーターを電飾します。
2mm厚の透明塩ビ板をはめ込むと、裏に1mm飛び出しますので、その側面に電球色LEDを取り付けています。
光は塩ビ板の中で拡散して、断面に当たって更に拡散するので、メーター全体を照らしてくれます。
デカールはのり面ではなく、印刷面をマークセッターで貼り付けました。
デカールが乾燥したら、エポパテで包んでしまい、ブラックで遮光します。
エポパテの黄色も反射してくるので、ちょうど良い発光色になります。
このメーターはそんなに明るく光って欲しくないので、4.7kΩの保護抵抗を使い、光量を抑えています。
側面はパンチングメタルになっているので、ここもエッチングを切り出して塞ぎましたが、ここは目立つので目の細かいメッシュを使っています。
プルトニウムメーターの発光状態です。
2mmの奥行があるので、ななめから見るとちょっと違和感がありますが、メーターの目盛りまで判別できる理想的な発光になりました。
画像でみるとハッキリ見えますけど、1円玉と比べるとわかる通り、3mmしかありませんので、実際の効果はイマイチかも知れません。
このデカールは、リニューアルされて格段に良くなりました。
ボクのキットはずっと昔に買って積んでいたので、上のデカールでしたが、フォロワーさんから最近のキットのデカールが違うことを教えて頂き、デカール欲しさにもうひとつキットを買いました。
パーツ請求では、以前のデカールが届く可能性があるし、予備パーツも欲しいと思っていたのでちょうどよかったです。
リニューアルされたメーターパネルのデカールを使ってみました。
メーターパネルの上に、デジタル表示のスピードメーターもありますので、これも自作します。
またもや2mm厚の透明塩ビ板を前面にしてプラ板で箱組みしました。
内部に赤色LEDをUVレジンで埋めて前面を発光させます。
ここもそんなに明るく発光させると不自然になりますので、2kΩの抵抗で光量を抑えました。
ブラックで遮光してホワイトで仕上げ、ダイモテープ部分を塗り分けます。
デジタル部分は0.4mmのタガネでキズを付けて発光させます。
タイムサーキット表示部より大きくて楽なハズですが、ナメていました。位置決めは難しかったです。
ダッシュボードの内部は、かなりの高密度になりました。
欲張って、色々と詰め込み過ぎです。
配線は出来るだけまとめてあり、電源のプラスとマイナス、ウインカーの左右、ハザード信号、メーター類のマイナスと、5本になります。
まとめておかないと、後から配線するとき混乱しますので、覚えてるうちにまとめておく事は重要です。
ダッシュボードの電飾機器が完成しました。
まだまだ小物や配線がいっぱいありますので、当分終われそうもありません。
ここからが面白いところなんですけどね。
そんな小物のひとつ、目覚まし時計は出来ています。
キットのパーツが良く出来ているので、ちょっとサイズオーバーですがそのまま使いました。
ベルの部分は0.1mmタガネで溝を彫りました。エッチングソーでもイケると思います。
0.2mmの真鍮線を曲げて取っ手を作り、先をペンチで潰して、伸ばしランナーで留めネジを付けました。
ガイアのパールカッパーで塗装、文字盤はブルーゴールド、細部を塗り分けて、エナメルブラックで汚しを加え、半ツヤトップコートです。
文字盤はUVレジンで透明カバーに見立てました。
PART1でスタートする10時4分になっているところがニクイですね。
だいぶ長文になってしまいました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
ダッシュボードには、様々な機器が点灯しています。
小さくて、どこまで再現出来るのか不安ですが、劇中で点灯しているなら光らせてみたいですよね。
キットのダッシュボードです。
当時のキットであることを考えると、かなり頑張っていると思います。
でも、機器に立体感が無いし、配線類もモールドされているだけなので、ここは作り直して、出来るだけ劇中に近付けたいです。
まずは時間をセットするタイムサーキット表示部です。
厚さ2mmの透明塩ビ板を切り出し、一番上の赤い目的時間は、裏から穴を開けて赤色チップLEDを断面に向けてセットして、UVレジンで封入します。
緑の現在時刻、黄色の最終時刻は塩ビ板の後ろの断面に取り付けました。
お互いに発光色が干渉しないようにアルミテープで包んで、プラ板のケースに段差を付けて接着します。
発光させながらブラックで塗装して、完全に遮光しました。
表示部のみマスキングして、シルバーで塗装します。
0.1mmのタガネで塗装を剥がし、デジタル数値を光らせるワケですが、あまりに小さ過ぎて数字になりません。
「定規を当てれば」とか、「ガイドを作れば」とか言えるレベルではなく、なんとなく数字に見えるかな?程度に仕上げるので精一杯でした。
これ以上やっても崩れるだけなので、ある程度で見切りを付けています。
テンキーも追加しました。
時間をセットするテンキーも、セットするボタン3個が発光しますので、プラ板で組んだパネルに電球色LEDを仕込んで、塗装してからキートップの塗装を剥がす事で発光させています。
表示部には、赤く塗装したマステの小辺を貼って、ダイモテープらしく見せています。
キットのモールドは削り取りました。
ダッシュボードの上にある機器は、すべて作り直すつもりなので、モールドは全て削り落としました。
表示部の後ろ側はパンチングプレートなので、エッチングパーツを付けています。
フロントウインドーの吹き出し口も、ついでに開口しています。
さて、ここでウインカーにギミックを仕込みたいと思います。
ハンドルを切ると、切った方向のウインカーが点滅するカラクリを仕込みます。
回路はPIC12F1822マイコンを使って、スイッチ入力で点滅を制御するものです。
ウインカーLEDは片側でもたくさんあるので、PICの出力では不足するため、トランジスタでスイッチングします。
また、他のPICから信号が来たら、ハザード点滅するようにプログラムしました。
ガルウイングのドアとはいえ、ハンドル操作がやりにくくなる事が予想されるので、ウインカーが光る機会が無くなる可能性があります。
実際にハザードを使う機会は無いかも知れませんが、とりあえずそんな使い方が出来る様に予防策をこうじておきました。
回路はダッシュボードの内部に収めるので、チップトランジスタを使って出来るだけ小さく製作しました。
指の上にチョコンと乗ってしまうサイズです。
スイッチと回路を取り付けます。
ハンドルの軸はアルミ棒を使い、0.6mmの穴を貫通させて金属線を通し、プラ板でサンドした「リブ」を追加しました(画像右下)
マイクロスイッチを左右に取り付け、綿棒の軸を輪切りにした軸受けで、適度な硬さで回転させます。
ハンドルを左右に切ると、リブがスイッチをONにするので、それをPICが検知する仕組みです。
ハンドルも回転防止しておきます。
ハンドルが空回りしてしまっては台無しですから、金属線を通してアルミの軸に固定出来るようにしました。
このようにたくさん穴を開けて金属線を通すので、柔らかいアルミ棒を使ったワケです。
ハンドルにもスイッチがありますが、キットのモールドが違っていたのでパテ埋めしてプラチップに置き換えています。
流石にここは光りませんが(笑)
メーターパネルを発光させます。
デロリアンのメーターパネル照明は、透過式ではなくカバー上から照らすダウンライト式です。
カバーの肉厚が薄くてLEDを仕込めないため、0.5mmのプラ板でエッジを太らせました。
角はエポパテでなだらかなカーブを作っています。
そうして作った0.5mmの空間に、1005(1.0mm×0.5mm)の白色チップLEDを取り付けています。
LEDはメーターパネルの方を向けてあり、デカールを貼ってから透明プラ板でカバーを付ければ、光が拡散してくれるだろうという作戦です。
ちなみに、光ファイバーも試してみましたが、全然明るくなりませんでした。
プルトニウム表示メーターも電飾します。
ここは元々コンソールボックスだったところに、無理矢理ネジ込んだ感じです。
キットのメーターモールド(3mm径)を活かして、まずはくりぬきました。
そこへ、2mm厚の透明塩ビ板を丸と四角に成型して裏からはめ込む計画です。
四角のメーターは、一部だけ透明なのでマスキングしておきました。
電飾の準備が出来ましたので、塗装します。
ブラックで遮光の塗装をしてから、Mr.Color306で塗装しました。
黒い部分はガイアニュートラルグレー5で、単色のブラックよりリアルな黒になります。
コンソールボックスのフタは、ノッチのモールドが欲しかったので、0.5mmのプラ板で自作しました。
プルトニウム表示メーターを電飾します。
2mm厚の透明塩ビ板をはめ込むと、裏に1mm飛び出しますので、その側面に電球色LEDを取り付けています。
光は塩ビ板の中で拡散して、断面に当たって更に拡散するので、メーター全体を照らしてくれます。
デカールはのり面ではなく、印刷面をマークセッターで貼り付けました。
デカールが乾燥したら、エポパテで包んでしまい、ブラックで遮光します。
エポパテの黄色も反射してくるので、ちょうど良い発光色になります。
このメーターはそんなに明るく光って欲しくないので、4.7kΩの保護抵抗を使い、光量を抑えています。
側面はパンチングメタルになっているので、ここもエッチングを切り出して塞ぎましたが、ここは目立つので目の細かいメッシュを使っています。
プルトニウムメーターの発光状態です。
2mmの奥行があるので、ななめから見るとちょっと違和感がありますが、メーターの目盛りまで判別できる理想的な発光になりました。
画像でみるとハッキリ見えますけど、1円玉と比べるとわかる通り、3mmしかありませんので、実際の効果はイマイチかも知れません。
このデカールは、リニューアルされて格段に良くなりました。
ボクのキットはずっと昔に買って積んでいたので、上のデカールでしたが、フォロワーさんから最近のキットのデカールが違うことを教えて頂き、デカール欲しさにもうひとつキットを買いました。
パーツ請求では、以前のデカールが届く可能性があるし、予備パーツも欲しいと思っていたのでちょうどよかったです。
リニューアルされたメーターパネルのデカールを使ってみました。
メーターパネルの上に、デジタル表示のスピードメーターもありますので、これも自作します。
またもや2mm厚の透明塩ビ板を前面にしてプラ板で箱組みしました。
内部に赤色LEDをUVレジンで埋めて前面を発光させます。
ここもそんなに明るく発光させると不自然になりますので、2kΩの抵抗で光量を抑えました。
ブラックで遮光してホワイトで仕上げ、ダイモテープ部分を塗り分けます。
デジタル部分は0.4mmのタガネでキズを付けて発光させます。
タイムサーキット表示部より大きくて楽なハズですが、ナメていました。位置決めは難しかったです。
ダッシュボードの内部は、かなりの高密度になりました。
欲張って、色々と詰め込み過ぎです。
配線は出来るだけまとめてあり、電源のプラスとマイナス、ウインカーの左右、ハザード信号、メーター類のマイナスと、5本になります。
まとめておかないと、後から配線するとき混乱しますので、覚えてるうちにまとめておく事は重要です。
ダッシュボードの電飾機器が完成しました。
まだまだ小物や配線がいっぱいありますので、当分終われそうもありません。
ここからが面白いところなんですけどね。
そんな小物のひとつ、目覚まし時計は出来ています。
キットのパーツが良く出来ているので、ちょっとサイズオーバーですがそのまま使いました。
ベルの部分は0.1mmタガネで溝を彫りました。エッチングソーでもイケると思います。
0.2mmの真鍮線を曲げて取っ手を作り、先をペンチで潰して、伸ばしランナーで留めネジを付けました。
ガイアのパールカッパーで塗装、文字盤はブルーゴールド、細部を塗り分けて、エナメルブラックで汚しを加え、半ツヤトップコートです。
文字盤はUVレジンで透明カバーに見立てました。
PART1でスタートする10時4分になっているところがニクイですね。
だいぶ長文になってしまいました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
2021-12-21 21:37
コメント(2)
ブログ更新お疲れ様です!
でもこうやって詳しく書いていただけるとありがたいです^^
ダッシュボード裏にこれだけの物を詰め込めるなんて凄いです!!
ハンドル操作でウインカーが光るとかどろぼうひげさんらしいアイデアで楽しくて素晴らしいです!!
by 6jiro (2021-12-22 22:36)
6jiroさん、こんばんは^^
返信がおそくなってごめんなさい
ハンドルでウインカーは、操作しにくくなって、あんまり出番は無いかも知れません(^^;)
それでも、仕込まずにはいられないんですよね
多分、ビヨーキです(-_-)
by どろぼうひげ (2021-12-31 19:53)