ペラの回転制御 [FM タイガーモス 製作記]
今月のModelGraphix誌 2017.04 No.389へ掲載して頂いた、ファインモールド「タイガーモス」の製作記をスタートします(^^)/
タイガーモスは、スタジオジブリの名作「天空の城 ラピュタ」に登場する海賊船ですが、鳥の様な親しみのあるデザインで、多くのファンから支持されていたにも関わらず、立体物には恵まれていませんでした(-_-)
ボクもガマン出来ずに、2013年にフルスクラッチで製作しています。
タイガーモス製作記(全18ページ)
http://dorobou.blog.so-net.ne.jp/archive/c2303776086-1
それが遂に、ファインモールドさんからキット化されるとは!
これからは、誰でも手軽にタイガーモスを手にする事が出来るのです!
ファンの長年の夢を叶えてくれたファインモールドさん、ありがとうです(^^)/
さて、まずは仮組みしてみます。
とても組み立て易くて、プラモデルを作った事が無い方でも製作できるようにパーツ分割されています。
ラピュタのファンだけど、プラモデルは作った事が無いという方でも、ニッパとヤスリと接着剤があれば、このタイガーモスを手にする事ができるのは喜ばしい事ですね。
特徴的な船首も、見事に立体化されています。
操舵室の内部もパーツ化されていますので、窓から覗き込んで楽しむ事が可能です。
今回は電飾して、内部にも手を入れてみたいと思います。
首の複雑な渡り廊下部分は、なんと一体成型で、デッキの手すりも一体成型されている事もあり、プラモ初心者への配慮が感じられます。
4連反転プロペラもリアルに再現されています。
ここは組み立てが一番難しい部分だと思いますが、金属棒と真鍮パイプの組み合わせで、信じられないくらい簡単に組み立てられます(^_^;)←自分はかなり苦労した
今回は気嚢部分を取り外して船室内部を見れる様にしたいと思いますが、この4連ペラがバラバラになってしまうので、ちょっと分割方法を工夫しています。
全体のプロポーションの解釈も面白いです。
自分が描いた図面と比較すると、解釈の違いが発見できて面白いです。
アニメではカットによってコロコロと形が変わるので、正解はありません(^_^;)
キットでは、前後にスラリと長いタイガーモスに仕上がっていて、これもまたカッコイイですねー
さて、キットレビューが長くなってしまいましたが、製作に入ります。
まずは船体下部の貨物室ですが、キットでは固定することになっています。
リブが底板の裏にはまり、固定される構造ですね。
この中には、フラップターが4機収納され、ちゃんと内部のディテールも再現されていますので、閉じてしまうのは勿体無いです。
リブを切り取り、磁石で取り外し可能にしました。
小さな磁石を3個取り付け、簡単に取り外し可能にしています。
格納庫側には、缶コーヒーから切り出した鉄片を「く」の字型に曲げたものを貼り付けて吸い付けています。
今回ここも電飾しますが、LEDは船体側に取り付ける事になります。
船首の分割を加工しました。
A 船首は前後に分割されていますので、取り外し可能にして操舵室内部の様子
を楽しめる仕様にしたいです。
でも、上の見張り台まで前後分割になっているので、取り外した時にカッコ
悪くなりそうです(-_-)
見張り台を残して分割できるようにして、その下にLEDを取り付けられる
ようにしてみます。
B 0.3ミリのピンバイスで、たくさん穴を開けました。
丸いものを綺麗に切り出すのは難しいので、この方法が一番確実です。
C デザインナイフで穴を繋いでいき、パーツを分離しました。
切断面はデコボコになりますので、綺麗に成型します。
D 見張り台の前後を接着して、切り出した分スキマが開いてしまった部分には
プラ板を貼り付けてふさぎました。
これで見張り台はそのままで、前部分だけ取り外す事が出来ます(^^♪
プロペラを回したいです。
やはりプロペラは回してみたいので、モーターを仕込んでみる事にしました。
スマホのバイブに使われる、超小型のモーターを組み込んでみました。
こちらは秋月電子通商で販売されているもので、カバーやアダプタを取り外すと3.5ミリ径のモーターが取り出せます。
使用したモーターはこちら(2017.03現在)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-06782/
オモリを取り外すには色々な方法がありますが、ネットでググれば検索できます。
力任せに外すと軸が曲がってしまうので、お勧めしません(-_-)b
パーツの一部を切り取り、内部もギリギリまで削って、何とか内臓させる事ができました。
配線はポリウレタン線で、翼の補強の裏側に溝を彫って通しています。
モーターはパテで埋めてしまい、元の形に成型してしまって、何事も無かったかのようにバックレます(^_^*)
本当はモーターの熱を放熱できるようにした方が良いのですが、ビジュアルを優先しました。
長時間回転させていれば、確実に寿命が短くなるでしょうね。
ペラに軸を打ちます。
キットでは3ミリ径のダボにプロペラをはめますので、モーターの軸に対して大き過ぎます。
3ミリのプラ棒の中心に穴を開け、プロペラへ接着して軸を作りました。
ちょうど中心に軸を打つのは難しく、何度か失敗しながらベストなパーツをチョイスしています。
プロペラに無事にモーターが仕込めたのは良かったのですが、ブンブン回って危険です。
あまりにも回転数が高く、もしかしたら外れて手裏剣になって飛んでいくかもしれません(^_^;)
こちらは静岡ホビーショーでも展示すると思いますが、会場では小さな子供もたくさん来場します。
子供は予期できない行動を取りますから、たとえ顔に当っても停止するくらいの回転数が理想です。
モーターの回転をギリギリまで落とす回路を組みました。
ダーリントントランジスタを使った、モータースピードコントロール回路です。
ボリュームで停止からフル回転まで調整できます。
2SD560は、タマタマ手持ちにあったTrを使いましたが、現在は生産中止品で、入手困難ですけど、2SD1828でも代用可能です。
12Vでも動作しますので、Nゲージでも使えるはずですが、脱線した時の事を考えてヒューズかポリスイッチは必ず入れてください。
あと、フル回転にすると電源電圧がそのままモーターへ流れますから、たとえば3V仕様のモーターに5V電源で使用する場合、ボリュームをフルまで回さない様に気をつけて下さいね。
実際に組み立てた回路です。
この回路は、気嚢の中に仕込みますので、出来るだけ小さく作りました。
左右のモーター別々に同じ回路を2セット組んでいます。
ひとつだけ作って2つのモーターを同時に制御しようとしても、モーターの個体差で同じ回転数にはなりません(-_-)b
本来は放熱板も必要ですが、今回は5Vから1.5~2.2V程度の調整で、発熱が少ないので付けていません。
プロペラ回転ギミックの完成です。
やっと上手く回転させることが出来ました(^^♪
回転数が低いので、軸のブレが目立ってしまいましたが、とりあえず満足です。
ちなみに、プロペラは左右で逆回転で、正面から見て右が反時計回り、左は時計回りになっています。
次回は内部の製作の様子をご紹介したいと思います。
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タイガーモスは、スタジオジブリの名作「天空の城 ラピュタ」に登場する海賊船ですが、鳥の様な親しみのあるデザインで、多くのファンから支持されていたにも関わらず、立体物には恵まれていませんでした(-_-)
ボクもガマン出来ずに、2013年にフルスクラッチで製作しています。
タイガーモス製作記(全18ページ)
http://dorobou.blog.so-net.ne.jp/archive/c2303776086-1
それが遂に、ファインモールドさんからキット化されるとは!
これからは、誰でも手軽にタイガーモスを手にする事が出来るのです!
ファンの長年の夢を叶えてくれたファインモールドさん、ありがとうです(^^)/
さて、まずは仮組みしてみます。
とても組み立て易くて、プラモデルを作った事が無い方でも製作できるようにパーツ分割されています。
ラピュタのファンだけど、プラモデルは作った事が無いという方でも、ニッパとヤスリと接着剤があれば、このタイガーモスを手にする事ができるのは喜ばしい事ですね。
特徴的な船首も、見事に立体化されています。
操舵室の内部もパーツ化されていますので、窓から覗き込んで楽しむ事が可能です。
今回は電飾して、内部にも手を入れてみたいと思います。
首の複雑な渡り廊下部分は、なんと一体成型で、デッキの手すりも一体成型されている事もあり、プラモ初心者への配慮が感じられます。
4連反転プロペラもリアルに再現されています。
ここは組み立てが一番難しい部分だと思いますが、金属棒と真鍮パイプの組み合わせで、信じられないくらい簡単に組み立てられます(^_^;)←自分はかなり苦労した
今回は気嚢部分を取り外して船室内部を見れる様にしたいと思いますが、この4連ペラがバラバラになってしまうので、ちょっと分割方法を工夫しています。
全体のプロポーションの解釈も面白いです。
自分が描いた図面と比較すると、解釈の違いが発見できて面白いです。
アニメではカットによってコロコロと形が変わるので、正解はありません(^_^;)
キットでは、前後にスラリと長いタイガーモスに仕上がっていて、これもまたカッコイイですねー
さて、キットレビューが長くなってしまいましたが、製作に入ります。
まずは船体下部の貨物室ですが、キットでは固定することになっています。
リブが底板の裏にはまり、固定される構造ですね。
この中には、フラップターが4機収納され、ちゃんと内部のディテールも再現されていますので、閉じてしまうのは勿体無いです。
リブを切り取り、磁石で取り外し可能にしました。
小さな磁石を3個取り付け、簡単に取り外し可能にしています。
格納庫側には、缶コーヒーから切り出した鉄片を「く」の字型に曲げたものを貼り付けて吸い付けています。
今回ここも電飾しますが、LEDは船体側に取り付ける事になります。
船首の分割を加工しました。
A 船首は前後に分割されていますので、取り外し可能にして操舵室内部の様子
を楽しめる仕様にしたいです。
でも、上の見張り台まで前後分割になっているので、取り外した時にカッコ
悪くなりそうです(-_-)
見張り台を残して分割できるようにして、その下にLEDを取り付けられる
ようにしてみます。
B 0.3ミリのピンバイスで、たくさん穴を開けました。
丸いものを綺麗に切り出すのは難しいので、この方法が一番確実です。
C デザインナイフで穴を繋いでいき、パーツを分離しました。
切断面はデコボコになりますので、綺麗に成型します。
D 見張り台の前後を接着して、切り出した分スキマが開いてしまった部分には
プラ板を貼り付けてふさぎました。
これで見張り台はそのままで、前部分だけ取り外す事が出来ます(^^♪
プロペラを回したいです。
やはりプロペラは回してみたいので、モーターを仕込んでみる事にしました。
スマホのバイブに使われる、超小型のモーターを組み込んでみました。
こちらは秋月電子通商で販売されているもので、カバーやアダプタを取り外すと3.5ミリ径のモーターが取り出せます。
使用したモーターはこちら(2017.03現在)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-06782/
オモリを取り外すには色々な方法がありますが、ネットでググれば検索できます。
力任せに外すと軸が曲がってしまうので、お勧めしません(-_-)b
パーツの一部を切り取り、内部もギリギリまで削って、何とか内臓させる事ができました。
配線はポリウレタン線で、翼の補強の裏側に溝を彫って通しています。
モーターはパテで埋めてしまい、元の形に成型してしまって、何事も無かったかのようにバックレます(^_^*)
本当はモーターの熱を放熱できるようにした方が良いのですが、ビジュアルを優先しました。
長時間回転させていれば、確実に寿命が短くなるでしょうね。
ペラに軸を打ちます。
キットでは3ミリ径のダボにプロペラをはめますので、モーターの軸に対して大き過ぎます。
3ミリのプラ棒の中心に穴を開け、プロペラへ接着して軸を作りました。
ちょうど中心に軸を打つのは難しく、何度か失敗しながらベストなパーツをチョイスしています。
プロペラに無事にモーターが仕込めたのは良かったのですが、ブンブン回って危険です。
あまりにも回転数が高く、もしかしたら外れて手裏剣になって飛んでいくかもしれません(^_^;)
こちらは静岡ホビーショーでも展示すると思いますが、会場では小さな子供もたくさん来場します。
子供は予期できない行動を取りますから、たとえ顔に当っても停止するくらいの回転数が理想です。
モーターの回転をギリギリまで落とす回路を組みました。
ダーリントントランジスタを使った、モータースピードコントロール回路です。
ボリュームで停止からフル回転まで調整できます。
2SD560は、タマタマ手持ちにあったTrを使いましたが、現在は生産中止品で、入手困難ですけど、2SD1828でも代用可能です。
12Vでも動作しますので、Nゲージでも使えるはずですが、脱線した時の事を考えてヒューズかポリスイッチは必ず入れてください。
あと、フル回転にすると電源電圧がそのままモーターへ流れますから、たとえば3V仕様のモーターに5V電源で使用する場合、ボリュームをフルまで回さない様に気をつけて下さいね。
実際に組み立てた回路です。
この回路は、気嚢の中に仕込みますので、出来るだけ小さく作りました。
左右のモーター別々に同じ回路を2セット組んでいます。
ひとつだけ作って2つのモーターを同時に制御しようとしても、モーターの個体差で同じ回転数にはなりません(-_-)b
本来は放熱板も必要ですが、今回は5Vから1.5~2.2V程度の調整で、発熱が少ないので付けていません。
プロペラ回転ギミックの完成です。
やっと上手く回転させることが出来ました(^^♪
回転数が低いので、軸のブレが目立ってしまいましたが、とりあえず満足です。
ちなみに、プロペラは左右で逆回転で、正面から見て右が反時計回り、左は時計回りになっています。
次回は内部の製作の様子をご紹介したいと思います。
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2017-03-19 14:22
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