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ホイール電飾 [デロリアン製作記]

今回はホイールの電飾です。
ただ発光するだけでなく、回転しながら徐々に明るくなる効果を加えてみました。

劇中でもデロリアンが飛行状態の時は、ホイールが眩く発光していますので、ぜひとも再現してみたいです。
まずはホイールを透明化しなくてはなりませんね。
おゆまる.jpg
キットのホイールパーツを、おゆまるで型取りしました。
とても精密なパターンのあるホイールなので、ちゃんと型が取れるまで3回ほどやり直しています。
付属のタイヤはゴムで出来ているので質感は十分ですが、ここは「Good Year」にして欲しかったです。

UVレジンで複製します。
UVレジン.jpg
100均のUVレジンと、これまた100均のUVライトで硬化させます。
今回はホイール内部にPICとLEDを収めますので、透明なホイール部分は出来るだけ薄くしたいところです。
いちばん窪んでいるセンターキャップが、レジンに浸るギリギリの深さに抑えて充填しました。
下に鏡を敷くと、UVライトが下からも照射されて硬化しやすくなります。

泡が大敵となります。
泡抜き.jpg
UVレジンは少々粘度がありますから、リム部分や窪んだ部分には小さな泡が出来ます。
この泡は発光させるととても目立って邪魔な存在となります。
泡はひとつひとつ爪楊枝で掻き出して、レジンから取り上げると消えてくれます。
UVレジンは蛍光灯などの光りでは硬化速度がゆっくりですから、慌てず徹底的に潰しましょう。
その時、下に鏡をひいて置くと、泡が見えやすくなります。

透明なホイールキャップが出来ました。
透明化.jpg
UVライトを60秒で4回くらい照射すれば、もう完全に硬化してくれます。
まるで成型品の様な、透明度の高いクリアーパーツが出来ます。
成型くもり.jpg
予備にもう一個複製(塗装の具合とか透過の実験とかしたいので)して、全部で5個作りました。
裏側を出来るだけ平面に削って、#320で細かいキズを付けて曇らせました。
今回はスペースの都合で、LEDと発光部分の距離が近いため、細かいキズで出来るだけ光を拡散して欲しいからです。

塗装します。
シルバー塗装.jpg
内部がスケスケでは、いかにも「ココ光りますよ」な感じなので、「えっ?ココ光るの?」な感じに仕上げます。
光度が落ちるのを承知でスモークを薄く吹き付け、8番シルバーをドライブラシしました。
センター部分だけは、筆塗りでは光った時に汚くなってしまうので、6mm穴のマスキングでエアブラシを使って綺麗に塗装しました。
ちなみに、リムは筆塗りです。

LEDを仕込みます。
チップ5個.jpg
ホイールの裏にはフタが付くのですが、このフタが前輪で4mm、後輪で6mmの深さに収まるため、
電飾を仕込める空間は、前後とも4mmしかありません。
この中にLEDとPICを収めるので、LEDは電球色の1608(1.6mm×0.8mm)タイプを使います。
フタより一回り小さく切り出した0.3mm厚プラ板に、5角形72度の放射線を引き、配線を通すための0.3mmの穴を開けます。
LEDは330Ωのチップ抵抗を直接ハンダ付けしました。

放熱させながらハンダ付けします。
ハンダ付けクリップ.jpg
LEDは外側がマイナスになる様にして、ポリウレタン線で繋いでいきます。
プラ板の線に合わせて長さを決めて、少し折り曲げて目印にします。
そこへハンダの玉をくぐらせてポリウレタンを蒸発させるのですが、銅製のポリウレタン線は熱伝道率も高いので、先に付けた部分のハンダまで溶けて外れてしまう場合があります。
そんな時は、金属製のクリップ(新品じゃないとダメ)を付けておくと、熱がクリップに逃げて伝わりにくくなります。

5個のLEDと抵抗が付きました。
エポ固定.jpg
放射状にLED+抵抗を付け、配線はプラ板の裏側へと逃がします。
ここで点灯テストをして、OKならエポキシ接着剤でガッチリ固定してしまいます。
ハンダ付けされた部分は非常に小さいので、ちょっとしたショックで外れてしまう事がありますので、樹脂で固めてしまうことで事故を未然に防いでおきます。
ちなみに、パーツの固定はUVレジンでは光が届かない部分が硬化しないので不向きです。
時間が掛かって面倒ですが、エポキシ接着剤を使いましょう。

PICを取り付けます。
PIC取り付け.jpg
SOPパッケージの12F1822にプログラムを書き込み、表から通したポリウレタン線を配線します。
スイッチング用のプルアップ抵抗は、1/6wの小型のものを使いました。
抵抗の厚み分、フタ側をリューターで削って高さを抑えました。
車体の右側と左側で回転方向が逆になるので、配線する順番に注意します。
始めは前進したときタイヤが回る方向にしたのですが、なぜかすごく違和感を感じたので、左右を取り替えて逆向きに回転するようにしました。
これでPICとLEDの厚みは最大部分で3.8mmです。
何とか収まりそうですが、ちょっとハンダを盛り過ぎたらアウトな工作です。

ホイールをカットしました。
ホイールカット.jpg
前輪は4mm、後輪は6mmの高さでマーキング(サインペンを固定してホイールを回す)して、ノコギリで多目にカットしてからヤスリで微調整し、ピッタリの高さでカットしました。
この高さが狂うと、車輪が納まった時にフェンダーから飛び出したり引っ込んだりして、カッコ悪くなっちゃいます。

発光部分を取り付けます。
発光部取り付け.jpg
ホイールのカット面に合わせてフタを取り付け、接着しました。
中心は固定するためのダボが来ますので、2.7mm穴に広げたプラパイプを接着しています。
電源のプラスとマイナス、それと走行/飛行のモード信号の線は、ポリウレタン線ではなく、0.54mmの耐熱電子ワイヤーにしました。
ポリウレタン線はただの銅線ですから、何度も可動させていると金属疲労でポッキリ逝ってしまいます。
この配線材は0.54mmという細さでありながら多芯(何本も線が入っていて柔軟性がある)なので、曲げに強い特性を持っています。
ポリウレタン線より見映えは悪くなりますが、トラブルを起こさない工作をして置いて損はありません。

裏側は塗装します。
パテ埋め塗装.jpg
フタとホイールの間には、僅かですがスキマが出来て、光が漏れてきてしまいますので、エポパテで埋めておきます。
ワイヤーが白いこともありますが、ホイールの裏側も見えてしまう、普通のカーモデルではありえない状態に変形しますので、塗装もしておきます。
始めはガンメタルで金属感を出した塗装をしましたが、ココに目が行って欲しくないので、つや消しブラックで全くつまんない塗装にしました。
見せたくない部分を目立たせないのも、塗装のテクニックですね。なんちゃって。

配線には余裕を持たせます。
たるみ.jpg
配線はタイヤボックスに開けた2.5mmの穴を通して引き込み、内部で一度折り返してからプラ棒で固定して配線しています。
配線に余裕を持たせて、可動の妨げにならない様にしたのですが、どうしても余分な力が働いてしまい、車輪が完全に真下を向いてくれません。
それでも、断線してしまうよりはマシですから、ここは妥協するしかありませんね。

仕上がった車輪です。
見た目わからん.jpg
ホイールのスキマが抜けているとまでは行かなくても、より実車に寄った感じにはなったと思います。
まさかこれが複製品で、しかも光って動くとは思わないでしょう。
そんなビックリドッキリメカにするのが楽しくて、模型を作っています。

動作の様子は、YouTubeにアップしました。

飛行状態に変形するスイッチを押すと、下面の丸LEDと5ポイントのバーが点灯し、ホイールも回転しながら段々と明るくなってきます。
車輪が動き始めて、下向きになる頃には、最大光度になります。
走行状態へ変形するスイッチを押すと、下面の丸やバー表示が消えて、ホイールは段々と暗くなりつつ回転が遅くなっていき、完全に戻る頃には消えてしまいます。

とりあえず上手く動いてくれましたが、電池で動かした場合、やっと動いてる感じになります。
モーターを動かすために電力のほとんどを持っていかれてしまう様です。
逆流防止のダイオードが仇となっているかも知れません。
電源がUSBの時は大丈夫なので、電池での変形はキツイですね。
9V角型電池は、内部に単6電池(海外ではメジャーな電池です)が6本入った構造で、電圧は高くても持続力が無い電池です。
ほかの電池を検討するべきでしょうが、べつに変形させなければ問題は無いので、今回は良い勉強になったという事で先に進みます。

【追記】2021.04.24
電池で変形させる時、動きが悪くなる不具合ですが、逆流防止用ダイオードを外したら、ほぼ解決出来ました。
ダイオードを通すと電圧が0.7V程低下しますが、電流の低下はかなり大きかった様です。
ダイオード.jpg
モーターは回転を始める時に大きな電力が必要になりますので、モーターが動き出す際には、LEDが一瞬チカッとしますが、ちゃんと元気に動いてくれます。
USBと電池を両方使わない様に気を付けなくてはならなくなりましたが、ブンドドの魅力には勝てず、ダイオードは外してしまいました。
これで安心して先に進めます。


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